スポーツ中継から朝の顔へ転身 KBC小林徹夫アナにインタビュー

KBC九州朝日放送は4月1日から、ラジオの新番組「小林徹夫のアサデス。ラジオ」(月~金曜午前6:30)をスタートさせた。ハイテンションのプロ野球実況で知られる小林徹夫アナウンサーがスポーツ中継を卒業して「KBCラジオの朝」を担当している。3月25日に行われた改編会見後、博多ニュースは新番組開始に向けて意欲を燃やす小林アナにインタビューした。

── 自己紹介からお願いします。

「僕は最初、仙台の東北放送へ入社しました。6年ほど在籍してから、2001年4月にKBCへ。通算すると25年目になるんですが、ほぼスポーツ中継ばかりをやってきました。こうして月曜~金曜のベルトで番組を持つのはまったく初めてです」

── 新番組で取り上げてみたい関心ごとはありますか?

「ちょっと真面目な話をしますと、最近親が子どもを虐待したというニュースが多いですよね。僕は2010年に、KBCの男性社員で初めて育児休暇を取ったんです。夫婦ともに出身が関東でして、近所に住む親に(子どもの)面倒をみてもらったりとかができないので、休暇を取りました。でも結局、煮詰まってしまった記憶があるんですよ。まあ虐待なんてのは論外なんだけれど、そこへ至ってしまうケースもある中で、子どもを育てやすい環境がどこまで整っているのかな、という思いがあるんです。育児休暇を取れない人が世の中にはたくさんいるわけで…そういった問題提起はしていきたいなと」

── 曜日ごとに3人の女性アナウンサーがパートナーで出演されますが、どんな方々ですか?

「(月曜・火曜担当の)平川(尚子)アナは、今まさに子どもを育てているお母さんでもあるので、そういう人たちと同じ目線で話ができるんじゃないかと思いますね。鋭い視点を持っているので、疑問に思ったことを歯に衣着せぬ発言でズバッと言ったりするところもあります。(水曜・木曜担当の)山﨑(萌絵)アナは去年、育児休暇が明けたところで、まだ小さい子どもを育てているという状況にいる中で、考えていることを発信してくれればと思います。(金曜担当の)細谷(めぐみ)アナは長く報道をやってきているので、県内の政治経済には明るいですね。チャキチャキした姐御(あねご)肌なところがあるので、僕の方が引っ張られるんじゃないかと」

── 新番組への意気込みをお願いします。

「長く皆さんに聴いていただけるように…。テレビの『アサデス。KBC』が19年目になるので、それを抜くくらいの気持ちで頑張ります」

新番組開始の2日前にあたる3月30日、ヤフオクドームで行われたプロ野球パ・リーグ開幕戦「ソフトバンク×西武」のラジオ実況をもって、小林アナはスポーツ実況を卒業した。試合は延長11回裏、アルフレド・デスパイネ選手のタイムリーでソフトバンクのサヨナラ勝利。新番組の門出を祝うような劇的な展開となった。

番組が始まって1週間。「アサデス。KBC」(KBCテレビ月~金曜午前6:00)の名物コーナー「深オイ」を、ラジオではさらに深く掘り下げ、早速テレビとラジオの融合効果が発揮されている。

午前8:00からは気象予報士・佐藤栄作さんがエリアの天気情報を、午前9:00からはKBCホークス応援隊長・西田たかのりがホークス情報を詳しく伝える(いずれもテレビの「アサデス。KBC」出演者)。また、その日のニュースやコメンテーターの発言に対してリスナーから届いた意見が随時紹介されるなど、ライブ感のある内容になっている。今後、朝はテレビもラジオも「アサデス。」という人が増えるかもしれない。

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