〔阿蘇山〕火口周辺に影響を及ぼす噴火の可能性 噴火警戒レベル2(火口周辺規制)へ引上げ(4/14)

福岡管区気象台によると、熊本県の阿蘇山では、きょう14日午後から火山性微動の振幅がやや大きくなっているほか、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量も12日頃から非常に多い~多い状態となるなど火山活動が高まっています。
気象台は、阿蘇山では中岳第一火口から概ね1kmの範囲に影響を及ぼすような噴火の可能性があるとして、14:30、阿蘇山に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを1(活火山であることに留意)から2(火口周辺規制)に引上げました。
阿蘇山では、火山活動が高まったとして3月12日に噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)に引上げられましたが、その後、火口周辺に影響を及ぼすような噴火の可能性が低くなったとして、3月29日に1(活火山であることに留意)に引下げられたばかりでした。

■警戒・注意事項
【警戒】
・中岳第一火口から概ね1kmの範囲:噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石、火砕流
【注意】
・風下側:火山灰、小さな噴石、火山ガス

◆用語解説
・噴火警戒レベル
 火山活動の状況に応じて警戒が必要な範囲や、とるべき防災対応を5段階に区分して発表する指標。避難や規制の対象地域は、地域の状況や火山活動状況により異なる。

【噴火警戒レベルと対応】●=現在の阿蘇山の噴火警戒レベル
・レベル5(避難):危険な居住地域からの避難等が必要。
・レベル4(避難準備):警戒が必要な居住地域での避難の準備、要配慮者の避難等が必要。
・レベル3(入山規制):登山禁止や入山規制等危険な地域への立入規制等。状況に応じて要配慮者の避難準備等。
●レベル2(火口周辺規制):火口周辺への立入規制等。
・レベル1(活火山であることに留意):状況に応じて火口内への立入規制等。

・火山性微動
 地下のマグマやガス、熱水などの移動や振動によって観測される震動のこと。地下の岩石等の破壊によって発生する地震とは異なり、震動が数十秒から場合によっては数時間にわたって観測されることもあり、震動の始まりと終わりが明確に観測されないことが多い。

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