最強守護神・キンブレルが希望条件を引き下げたとの報道

通算333セーブ、防御率1.91という圧倒的な実績を誇るメジャー屈指の実力派クローザー、クレイグ・キンブレルはフリーエージェント市場がオープンした当初、6年1億2000万ドル前後の大型契約を希望していたことが報じられている。しかし、契約先が決まらないままレギュラーシーズンが開幕し、キンブレルは依然としてフリーエージェント市場で「売れ残っている」状況。MLBネットワークのケン・ローゼンタールによると、キンブレルはここにきて希望条件を引き下げ、新たな契約の成立に向けて動き始めたようだ。

ローゼンタールによると、キンブレルはザック・ブリットン(ヤンキース:3年3900万ドル)やウェイド・デービス(ロッキーズ:3年5200万ドル)と同水準まで希望条件を引き下げ、契約成立を目指しているという。ジ・アスレチックのジム・ボウデンは、キンブレルが3月末の時点で総額1億ドル規模の大型契約を欲していたことを報じているが、自身の希望に合うオファーがないことを考慮し、譲歩ないし妥協することを検討し始めたようだ。ちなみに、リリーフ投手による史上最高額の契約は、アロルディス・チャップマン(ヤンキース)による総額8600万ドルの契約となっている。

クオリファイング・オファー物件であるキンブレルを獲得した場合、獲得球団は今年のドラフトにおける上位指名権を放棄しなければならない。ところが、ドラフトが終わってしまえばクオリファイング・オファーに関連する指名権の喪失は発生しないため、ローゼンタールは3月中旬の時点で、キンブレルがドラフト後の契約成立を目指す可能性があることを報じていた。このタイミングで希望条件の引き下げたことを考えると、キンブレルはドラフト後まで待たず、早期の契約成立を目指しているのかもしれない。

ただし、キンブレルは依然として中長期の契約を求めており、1~2年ほどの短期契約に応じるつもりはないようだ。希望条件を引き下げたキンブレルを納得させることのできるオファーを提示するチームは現れるのか。今後の動向に注目だ。

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