衝撃!英国人向け日本観光ツアーが、日本人顔負けの詰め込み型ツアーだった

イギリスで販売されている日本行のツアーでは、「日出づる国」、「ハイテクと伝統」がキャッチコピーでよく使われています。ツアーの内容は、どんな構成になっているのでしょうか。日本人としては少々興味があります。いくらくらいの価格なのかもあわせてチェックしてみました。

※£1を145.6円で計算しています(2019年4月9日現在)

高級紙で扱われているツアー

松本 安曇野

イギリスの高級紙「ガーディアン」のサイトで販売されている日本ツアーは7つ。12泊から15泊になっています。7泊とかではないところがまず日本とは根本的に違いますよね。

一番安くて入門編のように思われるのが、「Japan-Land of the Rising Sun(日本~日出づる国)」12泊£3,299(553,134円)の添乗員付きツアーです。いまこの記事を執筆しているのは4月ですが、募集しているのは9月以降のツアーで、これは9月半ば出発の料金です。

この12泊の内訳は、10泊が厳選された宿での宿泊で、あとの2泊は機内泊。食事は、朝食は宿で、ランチ3回とディナー1回もセットされています。

旅行プランは以下の通り。

1日目 ドバイ経由で東京へ【機内泊】

2日目 空港で添乗員と合流し、ホテルに移動【東京泊】

3日目 皇居、浅草寺、寿司づくりを学びつつランチ、銀座へ【東京泊】

4日目 都庁の展望台、代々木公園、明治神宮、原宿、表参道のカフェ、渋谷の交差点【東京泊】

5日目 箱根の芦ノ湖、大涌谷、富士五湖、河口湖大石公園【河口湖泊】

6日目 日本アルプスへ。松本城を通り過ぎ、大王わさび農園でランチ【高山泊】

7日目 古い町並みの酒蔵で試飲、高山神社、(おそらく)飛騨民俗村【高山泊】

8日目 白川郷、(おそらく)道の駅たいら 五箇山和紙の里、金沢兼六園、長町武家屋敷通り、ひがし茶屋街【金沢泊】

9日目 丹波篠山、姫路城の外観をみて、新幹線で広島へ【広島泊】

10日目 廿日市から宮島へフェリー、原爆ドーム、新幹線で京都へ【京都泊】

11日目 二条城、金閣寺、龍安寺、錦市場、清水寺、二年坂と三年坂、お茶会、夜はフリー【京都泊】

12日目 東大寺の大仏、奈良公園の鹿、春日大社、その後関西空港へ【機内泊】

13日目 イギリス到着

すべて本州ですが、日本の名だたる観光地をかなり網羅しているんじゃないでしょうか。

とにかく訪問箇所が多いのに驚きます。詰込み型のツアーは日本特有のものなのかと勝手に思い込んでいましたが、全然違いました。しかも旅行期間が長いので疲れそうです。

半日や1日のフリータイムがほとんどないのも意外でした。英語が通じにくい日本だから、フリータイムが少ないというのもあるのかもしれませんね。

おひとりさま向けツアー

倉敷

こちらは、5月~10月出発、11日間が£5,239(762,798円)です。すべての朝食と1回のランチ、7食のディナー付きです。

プラン内容は、さきほどのものと同じところも多いですが、ちょっとした違いがあります。

1日目 乗り継ぎ便で東京へ、ツアー仲間とウェルカムドリンク&ディナー【東京泊】

2日目 東京タワー、皇居、浅草寺、人力車体験、屋形船クルーズでディナー【東京泊】

3日目 芦ノ湖クルーズ、ケーブルカーで大涌谷、熱海の天然温泉を経て海辺のスパリゾートへ【熱海泊】

4日目 新幹線利用、金閣寺、平安神宮、祇園でフリータイム【京都泊】

5日目 清水寺、月桂冠大倉記念館で試飲、伏見稲荷、宇治で茶席【京都泊】

6日目 東大寺、奈良公園、大阪城、梅田スカイビル 空中庭園、道頓堀【京都泊】

7日目 厳島神社、お好み焼きづくり【広島泊】

8日目 原爆ドーム、倉敷美観地区【広島泊】

9日目 姫路城、神戸でフリータイム、フェアウェルディナー【神戸泊】

10日目 【機内泊】

11日目 イギリス到着

東京の一番の見どころはエッフェル塔にインスパイアされた東京タワーと言っていましたが。さきほどのツアーとはまた違った日本のよいところをおさえていますね。

おひとりさまツアーのせいか、ディナーが多めにセットされていて、同行者とのふれあいが促されています。

宿は、グランドニッコー東京 台場、ホテルロイヤルウィング(ニューアカオ)、京都ロイヤルホテル&スパ、広島と岡山はグランヴィア、ANAクラウンプラザホテル神戸といった、クオリティが保たれた宿なのは、料金からみたら妥当でしょう。

先ほどのツアーもこちらのツアーも、乗継便を利用しています。料金からしたら直行便でもよさそうなものですが、あまり気にしないのでしょうか。

グルメツアー

湯葉のお刺身

こちらは日本滞在が12日間で£2,929(426,462円)のツアーです。「日本は食事を真剣に受け止める国」で、「ひどい料理は信じられないくらい稀」として、さまざまな日本食を楽しむことに重きをおいたツアーです。

もちろん観光も含まれているのですが、食べ物や食にまつわるアクティビティだけに焦点を当ててみましょう。料金に含まれていなくて、オプションで推奨されているメニューも併せて拾い上げてみます。

1日目 浅草か上野でウェルカムディナー

2日目 築地場外市場、寿司、そば打ち教室、もんじゃ焼き、(おそらく)たい焼き、新宿ゴールデン街

3日目 飛騨牛、高山の伝統料理

4日目 朝市(漬物、朴葉味噌など)、みたらし団子、中華そば、酒蔵、地元の食事

5日目 金沢の郷土料理、魚料理

6日目 近江町市場、和菓子づくりデモンストレーション

7日目 お好み焼き、タコ焼き、串カツ、食品サンプル、屋台、デパ地下、千日前道具屋筋商店街

8日目 高野山の精進料理

9日目 錦市場、絹ごし豆腐、刃物、京都の食事

10日目 懐石料理、おばんざい、京野菜、ハモ、湯葉、湯豆腐

11日目 茶会

12日目 朝食のみ

結構幅広い食事を紹介していますよね。そのせいか、92人の参加者のレビューは、5段階で4.62がついています。満足度が高いようですね。

イギリス人は、旅行において、特に宿泊と飲食費にお金をかける傾向が高い傾向があります。今回ご紹介したツアー代はどれも高額ですが、イギリス人旅行者の支出の平均はもっと低いということも、こちらの記事『9割以上が日本に大満足!宿とグルメに最もお金をかける国は?【日本を旅する外国人 面白ランキング】』でご紹介しています。

「平成29年、回答者633名のイギリス人旅行者、1人当たりの旅行支出総額は215,392円で、うち宿泊と飲食費の合計が69%を占めています。この割合は訪日人数上位20の国籍・地域の中で最も高いもの。イギリス人は旅行の際、食住を重視しているようです。」(上記記事より)

それにしても、ツアーに多くのコンテンツが含まれているので、1度行けば、かなり日本を分かった気になりそうですね。

参考

[The Guardian Holidays]

[Just You]

[INTREPID]

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