バルセロナ展 特別講座 都市形成と発展解説

「バルセロナの形成と発展」と題し講演するフェルナンド・マルサー教授(左)=県美術館

 県美術館(長崎市出島町)で開催中の「奇蹟の芸術都市バルセロナ展」(県美術館など主催、長崎新聞社共催、6月9日まで)の一環で、特別講座が13日、同館であった。カタルーニャ工科大教授のフェルナンド・マルサー氏が、19世紀から現在に至るスペイン・バルセロナの都市形成と発展について話し、市民ら約100人が認識を深めた。
 同展に学術的アドバイスをしているマルサー氏は、19世紀に都市計画家として活躍したイルダフォンス・サルダーら現在のバルセロナの礎を築いた人物らを紹介。人口流入で街の拡張が進んだ経緯や、美しく、住みやすく、公共空間を大切にすることを基本として街づくりが進められている状況を説明した。
 アントニ・ガウディが手掛けた建築物については、「美しいだけでなく、より衛生的にするため、建物に光を入れて風通しを良くする造りになっている」などと特徴を述べた。
 会場から長崎の印象を聞かれたマルサー氏は、「街を組織化する余地はまだあると思う」と感想。「非常に駐車場が多いことに驚いた」などと語った。

© 株式会社長崎新聞社