ハム二塁手争いが激化 渡辺・代打で中前打「一発で結果が出たのは良かった」

日本ハム・渡辺諒【写真:荒川祐史】

栗山監督も評価「あそこでナベがヒット1本打つことの意味は大きい」

■日本ハム 3‐1 ロッテ(14日・札幌ドーム)

 日本ハムの渡辺諒内野手が14日、本拠地ロッテ戦で逆転の突破口を開いた。

 1点を追う7回2死走者なしで代打として登場すると、ロッテの3番手・松永の外角直球を中前へ。「ずっとインコースを待っていましたが、(カウントが)1-3になって、狙い球を真っすぐに絞って振りました。いいところに飛んでくれました」と振り返った。

 さらに、西川遥輝外野手の中前打で一気に三塁を陥れる好走塁。「長打警戒で外野は後ろにいたし、詰まった打球だったので行けると。いい流れがつくれました」。相手に大きなプレッシャーをかけ、その後の暴投で同点のホームを踏んだ渡辺は胸を張った。

 今季は2月中旬に右内腹斜筋を痛め、1軍昇格は今月5日と出遅れた。5日から7試合連続「二塁」でスタメン出場していたが、前日とこの日はベンチで出番に備えた。代打という難しい役割に応えた渡辺は「どこで出るか分からない中、一発で結果が出たのは良かったです」と自信をつかんだ様子。栗山英樹監督も「あそこでナベがヒット1本打つことの意味は大きい」と逆転劇の起点となった渡辺の打撃を高く評価した。

 前日は「7番・二塁」で先発した杉谷拳士内野手がチーム初安打を含む2安打と活躍した。二塁手争いが激しさを増す中、栗山監督は「誰がということよりも、みんなが試合に出るために必死になって野球をやるしかないので」とうなずいた。

 渡辺は「今日は左ピッチャーだったので打ちやすさがありましたが、先発の右ピッチャーにもしっかり対応できるように」と表情を引き締め、次戦を見据えた。(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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