山路の彩り 山路の彩り 御在所岳・鎌ケ岳は花盛り

鎌ケ岳とアカヤシオ(ツツジ科)

鈴鹿山系御在所岳(一二一二m)は滋賀・三重の県境に位置し、鈴鹿スカイライン(無料)の武平トンネルの上にある武平峠から登る事が出来る。滋賀県側のトンネル入口の駐車場に車を置き10分程登ると武平峠に着く。右に折れると鎌ケ岳(一一六一m)、左の稜線を登ると御在所岳に続く険しい県境の登山道である。四月の終わりになると樹木の芽吹きが始まり、赤い蕾が所々目に付く。

アカヤシオ(御在所岳)

上記の写真は昨年五月一日御在所岳中腹で撮った、鎌ケ岳とアカヤシオ(ツツジ科)の一枚である。葉が開くまえに咲き、開いた花は花弁の先が丸く鮮やかなピンク色をして、格が一段と違う美しさである。御在所岳・鎌ケ岳の至る所で咲き誇り、昔話の花咲爺の様相である。御在所岳への登山道は険しいが注意して登ると、この時期花盛りの風景に出合う事が出来る。脚に自信のない人は湯の山温泉からロープウエイにのり眺めるのも良い。

今年の花の状態が気になる季節である。


西山 邦雄(にしやま くにお) アマチュアカメラマン 山岳写真の会 白い峰会員・日本高山植物保護協会 会員 1948年滋賀県生まれ。15歳の頃より登山を始め、30歳を過ぎてから山岳風景や様々な高山植物を撮影するようになる。 環境の変化などで自生が危惧される高山植物の保護活動にも加わる。

取材:2017年3月

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