遊佐町でトキ確認

野生で生まれた育った個体か

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野生下で生まれ育った成鳥とみられるトキ=14日午後0時半、遊佐町(菅原英児さん撮影)

 遊佐町の田んぼで14日、国の特別天然記念物トキ1羽が見つかり、住民が撮影に成功した。写真を確認した環境省関東地方環境事務所によると、人工繁殖と放鳥の取り組みが進む新潟県佐渡市で、野生下で生まれ育った成鳥とみられる。本州側でのトキの確認は25例目、野生で誕生した個体では8例目。県内では鶴岡市内で2016年に、放鳥された個体が目撃されて以来という。

 同日午前10時半ごろ、遊佐町小原田の農業池田知司さん(39)がトラクターで田起こし作業中、頭部が赤い鳥が南方から飛来し、田んぼに舞い降りるのを見つけた。足が短いなどの特徴もあり、トキだと気付いた池田さんは「驚いて作業も手に付かなかった」。町内で09年、放鳥されたトキの撮影に成功した知人の農業菅原英児さん(60)=同町当山=に連絡し、菅原さんがカメラに収めた。

 菅原さんは「町内で取り組むコメの無農薬・減農薬栽培の影響か、野鳥が頻繁に訪れる生態系が復活しているのかも」と分析する。トキはしばらくすると200メートルほど北の水路近くの田んぼへ移動。下を向いて餌をついばみながら歩き、午後0時半ごろ、再び南へ飛び去ったという。

 同事務所によると、15日現在でトキの推定個体数は344羽。担当者は「見つけてもむやみに近づかず、優しく見守ってほしい」と呼び掛けている。

野生下で生まれ育った成鳥とみられるトキ=14日午後0時28分、遊佐町(菅原英児さん撮影)