転移でないのになぜ…?舌がんで闘病中の堀ちえみさんが今度は“食道がん”を公表、明日手術へ

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お酒やたばこが要因に…「食道がん」の特徴は?
ステージ4の舌がんの手術をし、現在リハビリ中である堀ちえみさん(52)が15日、ブログを更新。新たに食道がんであることを公表した。

<堀ちえみさんブログ 一部抜粋>

本日また入院しました。
今度は食道癌です。
精密検査を受けたところ、
ステージ1の食道癌と診断結果が出ました。
前回の人間ドッグでは、
異常はありませんでしたので、
おそらく最近出来たものだそうです。
落ち込む私に主人が、
「今このタイミングで検査を受けてラッキーだったんだ」
「少しでもタイミングがずれていたら見つかっていなかった」
「運が良かったと思って」
と言ってくれました。
 

堀さんは夫の言葉に救われたとつづり、16日、腫瘍を取り除くため内視鏡手術に臨むという。
退院からわずか1週間後に見つかった“新たながん”。堀さんのブログによると、舌がんの転移でも再発でもないというが…
「直撃LIVEグッディ!」はスタジオに医学博士でファミリークリニックひきふね院長の梅舟仰胤(うめふね ぎょうたね)先生にきてもらい、舌がんとの関係や現在の詳しい病状など解説してもらった。

大村:
食道は、喉頭から胃までの器官、管(くだ)ですね。
食道の断面を見た時“内腔”が食べ物を通過するところで、“扁平上皮”というのは、ホース部分の一番内側、いわゆる粘膜と呼ばれる部分。日本人の食道がんの90%以上がこの部位に発症するそうです。食道がんは50代から増加し、70代がピーク。1年間に2万人ほどが罹患するというデータが出ていますが、男女比が全然違うんです。男性が圧倒的に多くて、女性の5倍。先生、男性特有とは言い難いですが、女性は比較的少ないんですね?

梅舟仰胤先生:
食道がんの場合、飲酒と喫煙が2大リスクファクターと呼ばれています。どうしても男性の方が女性よりもお酒・たばこをやられる方が多いので、それがこういった数字となって表れているんだと思います。もちろん要因はそれだけではありませんが、お酒やたばこが一番多いとは言われていますね。

大村:
堀さんは飲酒や喫煙に全く縁のない方なんですが、そういう方はどういう原因が考えられますか?

梅舟先生:
お酒、たばこ以外となりますと、刺激物ですよね。辛いものや熱いもの、そういったことは一つの原因になりうると思います。

安藤優子:
上皮がんというのは、表面からどれくらいの深さにできるものなんでしょうか?

梅舟先生:
基本的には一番表面の、上図「食道がんの特徴」のなかにあるピンクの四角で囲われている“粘膜層”と呼ばれる部分にまずがんができて、それがだんだん進行していくにつれて深く根を張っていくイメージです。堀さんの場合はステージ1ということで、おそらく粘膜層までに病気がとどまっていると考えられます。

大村:
ただ、堀さんのブログには「明日内視鏡で腫瘍を取り除く手術を受けます。取ってみない事には、腫瘍の深さなどは分かりません」と書いてあります。内視鏡を入れて、初めて深さが明らかになるものなんですか?

梅舟先生:
一般的に、「一番表面の粘膜層と呼ばれる部分に病気がとどまっているだろう」という見込みがある場合に、内視鏡手術に踏み切るわけです。実際どれだけ深く根を張っているかはもちろん取ってみないとわからないところがあるんですが、おそらく内視鏡手術によって取り切れる可能性が極めて高いという判断をされているからこそ、今回こういった内視鏡手術の適用になったんだと思います。

「舌がん」との関連性は?
大村:
気になる舌がんとの関係なんですが、転移したと考える方もいらっしゃると思うのですが、ご本人はその可能性に関してブログで否定されています。梅舟先生によると…

・舌がん患者の3~4割は食道がんを併発するという
・これは重複がんと呼ばれ、転移ではなく個別で発がんするものとされている
・同じ要因でがんになる可能性があるため、舌がんと同時期に発生した可能性もある

大村:
堀さんの場合、ステージ4の舌がんでしたが、食道がんはステージ1でした。ステージにも差ができるものなんですか?

梅舟先生:
舌がんを含め頭頸部にできるがんは、食道がんを合併しやすいと知られていて、あくまでも転移ではなくそれぞれ別個にできるもの。ですから、それぞれで治療法も、ステージも全く異なります。

安藤:
なぜ重複しやすいんですか?

梅舟先生:
お酒やたばこなど、できやすい因子もかぶっていますし、どちらも“扁平上皮”と呼ばれる性質の同じような粘膜に発生します。同じ時期にできることもあれば、時間を空けて出てくることもありますね。

食道がんは、早期発見することが重要だというが、その理由は…

<食道がんの治療法>
・ステージ4(食道から離れた箇所へ転移)…手術不可。化学療法で治すしかない

・ステージ3、2(リンパへの転移)…主な治療法は手術・放射線治療・抗がん剤治療など→再発リスクは高いが治癒は可能

・ステージ1(自覚症状なし)…1~2時間程度の内視鏡手術で治療→1週間ほどの入院だけで治癒は可能

大村:
堀さんの場合は、早期発見でステージ1だったため、内視鏡手術が可能だったんですね。

梅舟先生:
早期の食道がん・胃がん・大腸がんに関しては、ここ10年くらいで内視鏡手術が発達してきました。ESDと呼ばれる“内視鏡的粘膜下層はく離術”というもので、特殊な電気メスを内視鏡を通して入れて、病変を電気メスを使って細かく“はいでいく”イメージです。

安藤:
腫瘍を取り除くと言っても、パチンと切るわけじゃないんですね。術後は痛みなど、結構つらいものなんですか?

梅舟先生:
いえいえ。痛くて飲み込めないということは基本的にあまりないです。手術の終わった翌日に特に問題がなければ、水や重湯は飲み始めることが可能ですよ。

安藤:
それは良かったです。堀さんは舌がんのリハビリで飲み込むことにとてもご苦労されているので、あのつらさを再び…というのはしんどいだろうと思っていたので…

高橋克実:
食道がんの症状ってどんなものがありますか?

梅舟先生:
食道がんに関しては、早期のものはほとんど症状がありません。ある程度進行してまいりますと、胸のつかえ感、胸のしみる感じ、痛い感じや飲み込みづらさなどの症状がありますね。

トレンディエンジェル斎藤:
それって、逆流性食道炎の症状と似ている気が…

梅舟先生:
症状としてはそれと近いものがありますね。

早期のものは症状がなく、進行しても他の病気と似た症状が出るという食道がん。梅舟先生は、検査の重要性についてもこう話す。

伊藤洋一(エコノミスト):
先生自身は、がんとの向き合い方をどう皆さんにお伝えしていますか?

梅舟先生:
一般的に発見が難しいと言われているがんはなかなか対策をうっても見つかりづらい部分があると思うんです。だから例えば食道がんや胃がん、大腸がんに関しては定期的な内視鏡検査さえ行っていれば必ず早期に見つかるものなので「まずはできることからやっていこう」というご提案はいつもさせていただいています。

軍地彩弓(編集者):
やっぱり内視鏡がいいんでしょうか?いろんな検査がある中で、いつもオプションに悩んじゃうんですよね…

梅舟先生:
食道がん、胃がん、大腸がんに関しては内視鏡検査がいいと思います。

伊藤:
定期的な検査って、どれくらいですか?

梅舟先生:
1年に1回行っていれば間違いないと思います。

安藤:
内視鏡をとても嫌がる方も結構いらっしゃいますし費用もかかりますが、一定の年齢になったらやっぱり必要なものなんだと感じますね…。

大村:
堀さんは舌がんと食道がん、2つのがんが見つかりましたが、今後どういったケアや治療が必要になるんでしょうか?

梅舟先生:
どうしても頭頚部や食道のがんは一回完治したと思っても、他の部分に新たながん、再発とは別の意味で、今回の食道と同じようにできたりすることがあります。少なくとも他のがんが出てこないかどうかは、他の方よりも増して慎重にフォローアップする必要があると思います。

(「直撃LIVE グッディ!」4月15日放送分より)