【女子プロ野球】加藤優が通算100安打、愛知の久保は初先発初勝利【13、14日の結果】

通算100安打を達成した埼玉アストライア・加藤優【写真提供:日本女子プロ野球リーグ】

14日を終えた時点で9勝1敗3分の京都が首位、5ゲーム差で愛知が追う

 女子プロ野球の春季リーグは13、14日、伏見桃山球場で3試合を行った。13日は京都フローラが愛知ディオーネに3-0、愛知ディオーネが埼玉アストライアに5-1で勝利。14日は京都フローラと埼玉アストライアが引き分けに終わり、埼玉アストライア対愛知ディオーネの試合は、悪天候の為に中止となった。

 13日に行われた京都フローラ対愛知ディオーネの試合は好投手対決となった。京都フローラの先発は、ここまで全試合完投の小西美加投手。対する愛知ディオーネは勝ち星こそないものの防御率0点台と安定感が光る堀田ありさ投手が先発した。序盤は両投手が要所を締めるピッチングで0-0のまま中盤へ。4回表、京都フローラは無死1塁から6番三原の適時二塁打で先制すると、2死二、三塁から1番三浦伊織の左前適時打で2点を追加した。

 援護をもらった小西は守備に助けられながらもテンポの良いピッチングで今季初完封。自身2017年以来2年ぶり、通算13回目の完封勝利は今シーズンリーグ1番乗りでもあった。試合後、小西は「村松捕手のキャッチングがいかに魅力あるものなのかってことを証明できた」とコメントし、女房役の村松に感謝していた。

 この日のもう1試合、愛知ディオーネ対埼玉アストライアの試合は、愛知ディオーネの先発・久保夏葵投手が嬉しい初先発初勝利を飾った。ダブルヘッダーでの連敗は避けたい愛知ディオーネは久保がプロ初先発。一方、埼玉アストライアはベテランの磯崎由加里投手が先発した。試合は初回から愛知ディオーネが星川あかりのプロ初本塁打などで一挙4得点。埼玉アストライアは加藤がプロ通算100本目のヒットを放つなど、チャンスは作ったが、みなみの犠牲フライの1点のみで反撃及ばず。愛知ディオーネは岩見がダメ押しの適時打を放ち、5-1で勝利している。

 プロ初先発で5回1失点にまとめ、初勝利を手にした久保。試合後は「自分で掴み取った勝利というよりは、チームの皆さん、そしてファンの皆さんのお陰で勝利することができました。四死球などが多く、自分で自分を追い込んでしまい、良いリズムで投げることができませんでした。まだまだ自分の納得のいくピッチングができていないのが現状です。対バッターの練習はもちろん、ピンチの場面を想定した練習も取り入れていきたいと思います」と話していた。

埼玉アストライアの先発・水流はプロ初完投勝利を土壇場で逃す

 14日に行われた埼玉アストライア対京都フローラは最終回に波乱が。京都フローラ植村美奈子、埼玉アストライア水流麻夏のサウスポー対決となった試合。初回、埼玉アストライアは1死一、三塁から今井志穂の適時打で先制。一方、京都フローラは2回に2死からチャンスを作ると、三浦伊織の2点適時二塁打で試合をひっくり返し、3回にも1点を追加した。

 その後は両投手が好投し、一歩も譲らない展開に。6回、京都フローラは先発植村に代え、守護神の森若菜を投入。6回は抑えられた埼玉アストライアだったが、最終回に意地を見せる。1死満塁のチャンスを作ると、泉由希菜が左中間を破る2点適時二塁打を放ち同点に。さらに2死二、三塁から山崎まりの中越えとなる2点適時二塁打で2点を勝ち越した。

 その裏、先発の水流は、四球こそ出したものの、何とか2死までこぎつけた。プロ初完投まであと1人としたが、5番中村に中越えの適時三塁打を許して1点差に迫られると、その後の中継プレーが乱れて、中村も一気にホームイン。土壇場で同点に追いつかれ、5-5の引き分けに終わった。

 14日時点で京都フローラが9勝1敗3分と圧倒的な強さで首位に立っている。愛知ディオーネが5ゲーム差で2位、埼玉アストライアが7ゲーム差で最下位だが、リーグはまだ折り返し地点で全チームに可能性が残っている。(Full-Count編集部)

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