ラグビーの第6回全国高校7人制県大会最終日は14日、大村市の長崎県営放虎原ラグビー場で決勝トーナメントが行われ、長崎北陽台が決勝で長崎南山を28-5で下して、6年連続6度目の優勝を飾った。長崎北陽台は全国大会(7月20~22日・長野)に出場する。
長崎北陽台-長崎南山は、前半1分に長崎北陽台のバックス山口が先制トライ(ゴール)。長崎南山も4分、バックス岩永がトライを返したが、長崎北陽台は5分、自陣ゴール前で得たペナルティーから速攻を仕掛け、バックス山田が独走トライ(ゴール)を決めた。 14-5で入った後半も長崎北陽台は2トライ(2ゴール)を追加。3分、ゴール前の連続攻撃からFW亀井が力で押し込むと、5分に再び山口がインゴールに飛び込んだ。
■「1対1」 こだわり快勝
7-5と追い上げられ、なおも自陣ゴール前まで攻め込まれていた決勝の前半5分。長崎北陽台は、今大会のテーマを象徴するプレーで流れを呼び寄せた。主将のFW岡崎が体を張ってペナルティーを獲得すると、司令塔のバックス山口が素早くリスタート。パスを受けた俊足バックス山田が「個人技で突破」を選択して、そのまま約80メートル独走トライを決めた。
決勝トーナメントを逃した全国選抜大会(15人制)から約2週間。悔しさを味わったチームが今大会掲げたのは「1対1へのこだわり」だった。「7人制は人数が少ない分、個々の能力差が結果に出やすい。そして、それぞれが個人技を磨けば15人制にもつながる」(山口)
その意識は随所で見られた。決勝で2トライの山口をはじめ、岡崎は密集戦でボールに絡み続けてピンチの芽を摘み、身長193センチのFW亀井は後半3分、ゴール前の混戦から力でゴールラインを越えた。
これで7人制の全国上位進出も楽しみになってきたが、年末年始の全国高校大会(花園)で8強入りしたチームの最終目標は、あくまでも15人制。品川監督は「収穫ある大会だった。これから一人一人のスキルをもっと高めたい」、岡崎も「先輩たちのおかげで高いレベルを経験できている。生かせるような年にしたい」と先を見据えていた。