長崎県警は、犯罪・交通事故被害者の遺族が書いた手記の映像化に協力した県立島原高放送部に感謝状を贈った。映像は長崎県警の広報活動や教育に活用。長崎県警運転免許試験場(大村市)などで免許更新時の講習にも使用する。
映像は約4分間。県内外で発生した殺人事件5件と交通事故2件で犠牲になった人の遺族が書いた手記を島原高の放送部員が読み上げ、星空や砂浜などのイメージ画像を付けた。
長崎県警の依頼を受け、3年で部長の林田希さん(17)ら2、3年生4人が手記を朗読。「なぜこんな目に遭わなければならないのか。今でも本当に悔しい」など、遺族の痛切な思いを吹き込んだ。約3カ月をかけて3月に完成した。
感謝状の贈呈式は10日、島原市城内2丁目の同校であり、広報相談課の川本浩二課長が放送部員に感謝状を手渡した。林田さんは「多くの人に見てもらい、遺族の立場で考える機会にしてほしい」と願っていた。