新旧ジムニーに特化したオリジナルパーツを開発する専門ブランド|モーターファーム【Vol.1】

本格的なオフロード走行が可能なスズキ ジムニー。旧モデルはカスタマイズをするユーザーも多く、チューニングシーンも活況だ。新型は、オフロードだけでなくストリート志向のユーザーにも人気。

そんな新旧ジムニーに向けて、さまざまなオリジナルパーツを提供しているブランド、モーターファームを紹介しよう。

旧モデルから新型までジムニーひと筋のモーターファーム

2018年7月、20年振りのフルモデルチェンジでJB64/74に進化したスズキ ジムニー。

1970年に発売されたファーストモデルから続くラダーフレームは熟成され、FRレイアウト/副変速機付きパートタイム4WD/3リンクリジットアクスルという伝統のジムニーテイストは新型にもしっかりと受け継がれている。

この新型を待ち望んでいたのは生粋のジムニーファンだけでなく、これまでジムニーとは無縁だった新たなユーザーもその強烈な個性に惹かれたことから、現在半年から1年という納車待ち状態が続いている。

モーターファーム 2年前に大阪府松原市に移転。パーツの販売や取り付けを行っている。阪和道美原北インターからのアクセスが便利だ

そしてジムニー専門のアフターメーカーたちも、オン/オフロードにおけるジムニーのポテンシャルを引き出す高性能パーツを急ピッチで開発しており、新型を購入したジムニーユーザーの要望に応える体制を整えてきている。

そんなアフターメーカーの中で、JA11/22の旧モデルから新型まで、コストパフォーマンスに優れたパーツをラインアップして多くのジムニーユーザーから支持を得ているのがモーターファームだ。

今回はその人気の秘密を探ってみよう。

コンセプトは「高性能なアイテムをリーズナブルな価格でユーザーに届けたい!」

モーターファーム マフラーやグリルなども並ぶ。実物を見て確かめることができるので安心だ

ジムニー専門メーカーとしてモーターファームがオリジナルパーツの開発/販売をスタートしたのは2012年頃。JA系が現役の頃からジムニーに携わってきたという老舗メーカーというわけではないが、ジムニー系パーツの数はかなり充実している。

モーターファーム代表の吉田氏にブランドの歴史を聞いてみた。

「ディーラー勤務を経て独立し、ユーズドカーショップを運営していた時に、仲間に誘われて中古のJA11ジムニーで山道を走ってたんです。当時は本気ではなくて遊びがてらノーマルで走っていたんですが、だんだん面白くなってきました。そこで足回りをチューニングするためにパーツを探したところ、価格が思った以上に高かったんです。今でこそJA11はプレミアが付いて価格が高騰していますが、当時は20~30万とかなり安く買えたクルマ。それなのに足回り系をチューニングするのに10万円以上もかかってしまうことになるんです」

そこで吉田代表はビジネス上の独自の海外ルートを使い、軽い気持ちでジムニー用の格安ホイールスペーサーを製作、販売したのだ。それが結構好評だった。

またユーズドカーショップの方もカスタマイズしたジムニーを店頭に並べてジムニー専門店としてアピールするようになった。

モーターファーム 店内にはオリジナルパーツを中心に、ジムニー用のアイテムがずらりと取り揃えられている

ホイールスペーサーに続いて、次に製作したパーツがJA11用の2インチリフトアップのリーフスプリング。当時各メーカーは4~7万円ほどで販売していたが、モーターファームが掲げた価格はなんと2万9800円!

そして、ショック/ロングタイプのブレーキホース/ブッシュ/シャックルの足回りフルセットも6万円台という格安で販売したことで、モーターファームは高性能パーツをリーズナブルな価格で販売するジムニー専門メーカーとしてユーザーの間で広く知られるようになったのだ。

「オフロードとストリート」全方位に向けたパーツをラインアップ

モーターファーム 大坂オートメッセ2018に出展した、シボレーV8エンジン+スーパーチャージャー+NOSを搭載した初代ジムニーJA11が出迎えてくれる

そして今日では、JAからJB系そして新型のJB64/74に至るまで、オフロードレースにも携わってきたチューニングノウハウをフィードバック。足回り系はもちろんのことアルミホイール、エアロパーツ、マフラーなど、ジムニーユーザーを納得させる数多くのパーツをラインアップしている。

またインテリア&エクステリアのドレスアップ系パーツも取り揃えており、荒れた山道とは無縁のストリート系ユーザーからも好評を得ている。

2017年2月に移転オープンした大阪府松原市の社屋は、モーターファームのアンテナショップとして商品販売のほか、パーツの取り付けも行っている。

ショールームに展示されているのは大阪オートメッセ2018に出展したデモカーのJA11。軽自動車特有の小さなエンジンルームに押し込まれているのはシボレーV8+スーパーチャージャー+NOS。足回り系にもFOXエアサス+オリジナルパーツを加えたモンスターマシンだ。

また、オフロードをステージとしたレース活動やイベントにも積極的に参加しており、そこから得られるノウハウが製品開発にフィードバックされている。

高性能なジムニー専用パーツを自社開発し、リーズナブルな価格で提供するモーターファーム。ジムニー好きならば、「装着したい!」と思えるパーツが必ずあるはずだ。

次回は、モーターファームのノウハウを詰め込んだデモカー、JB23ジムニーを徹底的に紹介する。

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