元イラン大使が自分の20代の女性部下にハグからキス、愛撫、強姦直前まで行ったという件について

隠蔽していた外務省にもしっかりと償ってもらわないといけない

今朝の報道であったニュースをご存じない方は、こちらの産経新聞からの引用を御覧ください。

駐イラン大使だった駒野欽一氏(72)に2012年、テヘランの大使公邸でキスされたなどとして、強制わいせつ容疑で警視庁に刑事告訴した元部下の女性が14日、共同通信の取材に応じ「大使には絶対的な権力があって逆らえなかった。外務省が公表しないので告訴した」と話した。

告訴状などによると女性は外務省入省後、12年6月に在イラン日本大使館に着任。駒野氏は大使離任直前の同10月14日、公邸で女性に抱きつき頬にキスしたとされる。告訴状では胸なども触られたと主張している。

外務省は13年2月、セクハラ行為があったとして駒野氏を口頭注意。しかし女性は精神的な苦痛が残り、さらに駒野氏が17年に日本とイランの友好促進を図る協会の会長に就任したことにショックを受け、急性ストレス反応と診断された。

女性は今年1月、駒野氏の行為の公表や処分を求めたが、外務省は駒野氏が既に退職して私人となっているとして応じなかったという。(「絶対的権力、逆らえず」 元駐イラン大使を刑事告訴した元部下女性 https://www.sankei.com/affairs/news/190414/afr1904140019-n1.html

これが事実なら(本人は否定していますが事実として話を進めます)本当に下劣で、自分の立場を利用した立派な犯罪だと思います。大使をやめるので記念に食事をしたいと誘い、ハグをしたいといい、キスをして、体を弄り、強姦寸前まで行ったところを彼女は何とか拒否して逃げてきたそうです。

みなさんはニュースを聞いて「けしからん!」と思ったかもしれませんが、たくさんの若い女性から「事務所の社長に犯されて悩んでいる」という相談を受けて、何度も警察に一緒に行った私の感想は、「よく警察が動いたな」ということです。

あなたがもしもレイプされて警察に飛び込んでも、警察はほぼ何もしてくれません。それどころか根掘り葉掘り聞かれて、それは本当なのか? 証拠があるのか? と問い詰められます。挙句の果てには「じゃあ、生活安全課で預かりますよ」と資料を保管して終わりです。これは私が何度も渋谷警察署や高井戸警察署で体験したことで、どれだけ抗議しようが無駄に終わりました。

しかし、いくら2012年の出来事だろうが、いくらはっきりとした証拠がなかろうが、相手が大物であれば「警察は張り切る」ということが、これでお分かりになったと思います。もちろん、弁護士が同席していることも大きく寄与しています。大抵の人はそんな発想にいたりません。私がお供した女性たちはみな学歴も低く、お金もなく、それでも何とかのタレントとして有名になりたいと頑張っている女性ばかりでした。「私バカだから...付け込まれたのかな」そう、彼女たちは一様に言っていました。どうして被害者が反省しなければならないのでしょうか。この外務省の女性のように、金と時間を使って一歩一歩階段を上がれない人の方が多数派なのです。

私は、おっさんのこういう勘違いした態度が大嫌いです。

自分もどんどんおっさんになっていくのかと思うと死にたくなります。世の中には「女は金と地位さえありゃ何とでもなる」と思っているおっさんが、それはもう大勢存在します。現にこの大使も記者の直撃に「キスはした、しかし嫌だって言うからさ、それ以上はしてないよ」と、なんと堂々と答えたことでしょうか。まるで、相手は自分に好意があったんだと言いたげなのです。大使公邸で部下にキスをするということが、どういうことなのかお分かりになられていない。そんなことは当たり前だと言わんばかりです。ということは、こういうことが日常的に行われていた可能性があり、被害者は彼女だけではないかもしれないのです。

しかし、やはり残念なのは、行為の内容がテキストになり報道されてしまったことです。元大使が自分の部下にした猥褻行為は、とてもリアルに警察調書のように放送されました。きっと強い意志で告発されたのだと思いますが、これではセカンドレイプになってしまいませんか。

若い女性は同世代の少食系男子より、おじさんの方が好き......という雑誌やテレビの特集をたまに見ることがありますが、はっきり言って「買ってくれる・見てくれる層」への都合の良い解釈をした糞企画です。こんなものを盲信して若い子に手を出しているおっさんがいたとしたら、相手の同意・好意がない以上、それはもう「気持ち悪い」の一言です。

ちなみに私が相談を受けた、所属事務所のアイドルに軒並み手を出している事務所社長は「株式会社E」の「S」という男です。もっとも、この会社は登記もされていませんし、男の名前も偽名でしたが。

いま、どうしても避けようのないパワハラ・セクハラを受けている人に向けて。被害届を出すときは弁護士同伴で行きましょう。弁護士への相談料は30分5000円~1万円程度です。目が飛び出るような値段ではありませんから安心してください。また、どうしてもお金がない人は「法テラス」も利用してみましょう。(文◎岡本タブー郎 Twitter@the_taboo_

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