ボーダレスな楽曲が魅力の竹内アンナさん

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 心地よい歌声と洋楽テイストを取り入れた都会的な楽曲、卓越したギタープレイで注目を集める現役女子大生シンガー・ソングライター竹内アンナさん。米国ロサンゼルス生まれ、京都在住で、昨年8月のデビュー前から米国の大型フェス「SXSW2018」に出演するなどボーダーレスな音楽性を持つ一方で、祖父は徳島出身という徳島ゆかりのアーティストでもある竹内さんが、音楽を志した経緯や今後の目標を語ってくれた。

 -サヌキロックは初出演となる。

 前日から滞在していた北海道が大雪で。予定していた飛行機に乗れず、滑り込みで会場入りしたんですが、待ってくれていたお客さんがすごく温かい雰囲気で、一緒に歌を口ずさんでくれる方も居て、高松には初めて来たのにそういう景色を見られるのは幸せなことだと思いました。

 -音楽で街を活性化するというイベントの趣旨をどう感じるか。

 私の住んでいる京都にもこういうイベントがたくさんあるんですが、すごくすてきだと思います。香川県って関西から近いので、音楽が好きな人は「この人が出るなら行こう、ついでに、おうどんも食べよう」と思って、香川に足を運ぶためのよいきっかけになりますよね。

 -音楽を始めたきっかけは。

 母が邦楽・洋楽を織り交ぜて幅広く聴いていた影響で、小さい頃から「アース・ウィンド&ファイアー」が大好きでした。小6の時に家にあったCDで初めてビートルズを聞いて、あまりのかっこよさに衝撃を受けました。

 その後、同じ小6の時に「バンプ・オブ・チキン」の楽曲に出会って、Jポップの素晴らしさに改めて気付かされました。バンプの曲を知って、聴く側から演奏する側になりたいと思うようになり、中1でギターを始めました。

 -最初から歌手を目指していた訳ではなかったのか。

 元々はギタリストになりたかったので、ひたすらギターをやっていたんです。でも、中3の時に「歌ってみたら」って言わたのをきっかけに、初めてライブハウスで歌うことになりました。

 どうせならオリジナル曲をやろうということで、初めて作詞・作曲をすることになりました。その時に作ったのが1枚目のEP「at ONE」に入っている「Ordinary days」です。

 -初めてのライブの出来栄えは。

 みんな知らないお客さんなのに、自分の伝えたいことを歌に乗せて聞いてもらえるのがすごく気持ちよかったですし、聞いてくださった方もレスポンスをくださって、歌が届いたのがすごくうれしかったです。それで「私はこれをやりたかったんだ」と思いました。

 -そこから歌手を目指すようになった。

 高1から本格的に歌い始めたんですが、最初は全然自信がなかったです。それでも、いろんな人の音楽を聴いて、いろいろとインプットして、自分の歌に合うギターの弾き方や曲の作り方をやっとつかめてきたかなという実感はありますね。

 -ささやくような歌声が印象的だ。

 歌い方については全く意識したことがないんです。でも、私は歌い上げることは得意じゃないから、得意じゃないものを頑張ろうとするんじゃなくて、元々持っている自分の声の良さを生かすような歌い方をしようということで、今の感じに行き着いています。

 -楽曲には洋楽の影響が表れている。

 テイラー・スイフトが大好きで、音楽性だけでなく、プロ意識というか、アーティストとしての振る舞いを含めた全てを尊敬しています。ギタープレイでは、高校生の時に聴いたジョン・メイヤーにも大きな影響を受けていますね。

 -日本語と英語の間を自在に行き来する歌詞も印象的だ。

 私は最初にでたらめな英語でメロディーラインを作って、後から歌詞を付けるんです。英語のリズム感や語感を崩さないように、ここは英語がはまると気持ちよく聞こえる、ここに日本語を入れたら面白い、という風に、パズルみたいな感じで作っています。

 -「at ONE」に入っている「ALRIGHT」の歌詞「ないやい」のような独特の言葉遣いも魅力だ。

 「ないやい」ってすごいキャッチーだと思ったんです。シンプルに「ない」で止めるとすごく語感が悪くて、リズムに合わなかったから、もう一つ何か欲しいということで、「やい」がたまたまぴったりはまったので、選びました。

 -どんなアーティストになりたいか。

 とにかく限定された型を作らないようにしたいと思っています。周囲からは「ギターを持って歌う女の子」というイメージで見られがちで、もちろんギター持ってやる音楽がすごく好きだけど、そこにこだわる必要は全くないと思っていて。

 アコースティックなものもいいけど、「ギターを弾く子がこういうのもやるんだ」という意外性というか、新しいことをどんどん発明していって、自分も聴いてる人もワクワクさせられるような音楽やパフォーマンスや作り上げていければいいなと思います。

 -4月7日からは2枚目のEP「at TWO」のリリースライブが行われる。

 4月7日に大阪(既に終了)、12日と25日に東京でワンマンライブを行います。普段は1人で演奏しているんですが、今回はバンドでお届けするので、いつもとは違う竹内アンナを見ていただけると思います。

 サポートしてくださるバンドメンバーの皆さんがすごく豪華なので、これからリハーサルを重ねる中で自分の曲がバンドで演奏されるとどんな音楽になるのか、どう変わるのかが自分自身でもすごく楽しみです。

 -徳島県のファンにメッセージを。

 徳島にはまだ行ったことがないんですが、「じいじ」が徳島の人なので「阿波踊りはいいよ」と徳島の話をよく聞かされました。ぜひ近いうちに、プライベートでもライブでも行けるように頑張りますので、徳島の皆さんも応援していただけるとうれしいです。そして阿波踊りもできるように頑張ります(笑)。

■竹内アンナ 2ndE.P.「at TWO」 1月23日発売
 1.TOKYO NITE
 2.Free! Free! Free!
 3.ペチュニアの花
 4.Sweet Child O’ Mine
 価格 1389円 +税 TECI-1617

■2nd E.P Release Live  「at TWO」
 ▽4月7日(日) 大阪府・心斎橋Music Club JANUS【終了】
 ▽4月12日(金) 東京都・TSUTAYA O-nest【SOLD OUT】
 ▽4月25日(木) 東京都・代官山 SPACE ODD
  開場 18:30/開演 19:00
  前売り:¥3,500 当日券:¥4,000(全自由) *ドリンク代別
  ※未就学児入場不可
 Vo / Ag:竹内アンナ
 Ba:名村武
 Gt:谷川正憲[UNCHAIN]
 Key:渡辺シュンスケ[Schroeder-Headz]
 Dr:岡本啓佑[黒猫チェルシー]

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© 一般社団法人徳島新聞社