大自然の宝庫カナディアン・ロッキーで出会えるかもしれない野生動物8選

(c)minacono

カナディアン・ロッキーにある野生動物専用の橋

カナディアン・ロッキーを車で走っていると、ハイウェイをまたぐ橋を目にする事があります。これは野生動物専用に設置された橋。ハイウェイの下をくぐる野生動物専用のトンネルもあります。野生動物がハイウェイをそのまま渡って自動車と衝突するなどの事故を減らせるよう考えられている取組みのひとつです。

ビックホーンシープ

(c)minacono

別名オオツノヒツジとよばれ、北米を中心に山間部に生息しています。オスはぐるりと巻いた大きなツノを持ち、メスにも小さなツノがあります。カナディアン・ロッキー観光中に、比較的遭遇率の高い野生動物です。羊なので群れで行動していることが多く、車道の方まで出てきている場合もあります。

シマリス

(c)kazpoco

湖のほとりや町の中でもよく見かけるシマリス。人慣れしてしまっているリスもいるので、食べ物目当てに近寄ってくるときもあるので、食べ物を持っている場合は注意してください。

ナキウサギ

(c)kazpoco

カナディアン・ロッキーをハイキングしていると、「チーッ、チーッ」っと可愛らしい鳴き声が聞こえてくる時があります。その声の主はナキウサギ。警戒心が強くあまり姿を現してくれませんが、よく目を凝らすと地面にそっと隠れていることも。

エルク

(c)minacono

ちょっとややこしいのですが、エルクというとヨーロッパではヘラジカ(ムース)を差しますが、北米ではアメリカアカシカのことを一般的に「Elk(エルク)」と呼びます。ムースよりは体格が大きくないものの、乗用車よりはるかに大きいものもいるので、もし見つけたら十分に距離を取ることが必要です。木陰で休んでいたり、川岸にのんびり寝そべったりしています。冬はオスも角がとれていますが(写真右端)、夏場は大きな角が目印になります。

ムース

ムースは、シカの仲間と言えど体高が3m以上にもなるという巨大な動物。遭遇率は低いですが、万が一見かけたら注意が必要です。大きな体格なので、ムースが無意識や警戒心から車などに当たってしまったら大きな事故になることも。

ビーバー

カナダの国獣ビーバーもカナディアン・ロッキーの川に生息していますが、その姿を見るのは難しい野生動物のひとつ。川にビーバーの巣を見かけることはありますが、ビーバー自体が泳いでいるのを見つけられたらラッキーかもしれません。

マウンテンゴート

まるでジブリ映画に出てきそうな容姿をしているマウンテンゴート。道端などで見かけることは稀ですが、現地のガイドさんなど慣れた人だと、遠くの山の岩肌を歩いているマウンテンゴートを見つけてくれたりします。旅行者が見てもなかなか見つけられない珍しい動物です。

クマ

(c)minacono

逆に遭遇はしたくないですが、クマもカナディアン・ロッキーに生息している野生動物です。国立公園内にあるハイキングトレイルには、場所によってクマ遭遇のリスクを回避するためトレイル内を歩く人数制限が書いてある(最低何人以上で歩いてくださいという)看板があることも。特にグリズリーベアというクマは危険な動物として知られています。(*上記写真は、クマ出没のリスクがあるのでトレイルを歩く場合は4人以上のグループでという注意看板。)

[クロクマ]

[グリズリーベア]

国立公園内管理するカナダの政府機関パークス・カナダのウェブサイトには、ハイキングやキャンプ中にクマに遭遇した場合の対処法や、未然に会わないように気をつける方法が掲載されています。

サイトによると、熊との遭遇を防ぐためには、音を出して歩く、できるだけ大人数で行動する、パークスカナダが整備したハイキングトレイル以外を歩かないなどが挙げられています。そして万が一遭遇してしまったら、絶対に走って逃げない、落ち着いてゆっくり静かに行動する、熊に落ち着いて話しかけながらゆっくり後ずさりする、熊スプレーを使用するなどの方法があるそうです。詳細は、パークス・カナダの公式サイトを確認してみてください。

参考

[パークス・カナダ公式サイト「クマ生息地域で安全に旅行するために」(英語)]

カナディアン・ロッキーは、野生動物が普通に生息している自然環境にあります。自然の中で暮らす動物たちと人間がうまく過ごせるよう配慮しながら、楽しい旅を!

[photos by minacono, kazpoco, and shutterstock.com]

Please do not use the photos without permission.

© 株式会社オンエア