元DeNA久保康友、8回途中4失点の粘投も3勝目お預け 「もっと投げたかった」

本拠地レオンで行われたオルメカス・デ・タバスコ戦に先発した久保康友【写真提供:ブラボス・デ・レオン】

元巨人アコスタの乱調で同点に追いつかれ久保の3勝目は消滅

 メキシカンリーグのブラボス・デ・レオンに所属する元DeNAの久保康友投手が17日(日本時間18日)、本拠地レオンで行われたオルメカス・デ・タバスコ戦に先発。7回0/3、4失点と試合を作ったが、降板後にチームは同点に追いつかれ、勝ち星はつかず。3勝目はお預けとなった。試合は10-9でレオンが勝利し、5勝6敗で南地区4位をキープした。

 序盤にはレオンの守備時に停電で球場全体の照明が消え、復旧するまで約15分間試合が中断するハプニングも。久保は「球団は施設の整備をちゃんとして欲しい」と驚きを隠せなかったが、中断後も大崩れすることなくイニングを重ねた。

 6回に勝ち越し点を許し、1-2とされた後も「逆転してくれるまで投げ続ける」と、続投を志願。チームは7回に6点を奪い、逆転に成功。久保は8回、先頭打者にソロ本塁打を許し、続く打者にも安打を打たれたところで降板した。

開幕から3試合を投げ計21回、防御率3.43と安定した成績、奪三振22はリーグトップ

 だが、その後今季早くも3度目のイニングまたぎとなった元巨人のパナマ人守護神、マニー・アコスタがまさかの乱調で同点に。打線がその裏に3点を勝ち越し、逃げ切ったが、「もっと投げたかった」と話す久保の3勝目はならなかった。

 それでも、開幕から3試合を投げ、計21イニング、防御率3.43と成績は安定している。この日の7奪三振を加え、通算22奪三振で、投球回と奪三振数はリーグトップ。チームのエースとしての信頼度は日に日に高まっている。

 レオンは開幕からリリーフ陣が安定しておらず、早くも2投手が戦力外となり、同じオーナー会社が経営するスルタネス・デ・モンテレイから2投手がレオンに移籍したばかり。また用具係も遠征先からの帰りの空港で泥酔し、飛行機に乗り遅れて解雇されるなど、開幕直後から周囲が騒がしいが、その中でも冷静さは健在だった。

 次回は23日に敵地メリダで行われるレオネス・デ・ユカタン戦での先発が濃厚。その後は中4日で28日のティグレス・デ・キンタナロー戦と高温多湿な環境での登板が続くが「湿気がある低地のほうがボールが扱いやすいので、しっかり投げたい」と、好投を誓った。(福岡吉央 / Yoshiteru Fukuoka)

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