マンション暮らしは騒音を避けられない! 音の対策方法は?

©アルヒマーケティング株式会社

たくさんの家族が一つの大きな建物の中に住んでいるマンションでは、騒音の問題を避けて通ることはできません。近所の物音が気になることもあれば、自分の家が周りに迷惑をかけていないかと気になることもあるでしょう。この記事では、物件選びの際に建物の防音性能をチェックする方法と、効果的な騒音対策について紹介します。

騒音の基準を知ろう!

ピアノの演奏音など大きな音は周囲に漏れやすく、騒音トラブルのもととなる可能性があります

日常生活では、家電製品の動作音や子どもの泣き声、ドアを閉める音などさまざまな音が発生します。さまざまな音の騒音レベルを知るために、環境省が公表している「騒音に関する環境基準」の数値を参考にしてみましょう。

それによると、一般的な住宅地の騒音基準は昼間が55デシベル以下、夜間が45デシベル以下とされています。このデシベルという単位がどれくらいなのかというと、環境庁「生活騒音の現状と今後の課題」によれば、エアコンの音は約39~58デシベル、テレビは約58~74デシベル、掃除機は約58~72デシベルです。

数値が高いのは、ピアノの約80~92デシベル、犬の鳴き声の約88~100デシベルなどです。理想的な環境とされる45~55デシベルと比べてみると、テレビや掃除機など日常生活においてごくありふれたものから出る音が騒音となってしまうことがわかります。

もちろん、音の聞こえ方や感じ方は人によって違います。もっと小さな音でも騒音と感じてストレスになってしまう人もいるでしょう。

騒音問題を回避するなら物件選びが重要!

最上階の角部屋であれば、周囲の音に敏感な人でも快適に過ごしやすいはず

マンション生活で騒音が問題とならないようにするためには、物件選びが大切です。

物件を選ぶときに最も重視したい条件は、鉄筋コンクリート造のマンションであることです。鉄筋コンクリート造は鉄骨造や木造の建物よりも防音性が高く、音が漏れにくくなっています。

2番目に、壁や床の厚さをチェックします。一般的に、壁や床が薄いと防音性が低く、周囲に音が伝わりやすいからです。

3番目と4番目のチェック項目は、最上階であること角部屋であることです。上の階や隣の部屋がなければ、その分だけ周囲の音が気になることが少ないでしょう。

この最上階や角部屋という条件は妥協できるとしても、鉄筋コンクリート造で壁や床が厚いことは、騒音問題を回避したいなら必須の条件です。

防音性能のチェック方法【1】壁や手を叩くと音漏れがわかる

防音性能を簡単にチェックする際、賃貸物件であれば、内見をするときに壁をコンコンと叩いてみると良いでしょう。ノックするように壁を叩いてみて、どんな音がするかで壁の厚さや硬さがある程度わかります。鉄筋コンクリート造で下地にコンクリートが使われている壁でも、コンクリートと仕上げボードの間に隙間があると音が漏れてしまう可能性があります。壁を叩いてみたときに軽い音がするなら、音漏れしているのかもしれません。手を叩いて音の響きが返ってこない場合も、外部に音が漏れている可能性が高いでしょう。

分譲マンションの場合は、購入前に二重床・二重天井なのか直床・直天井なのか、戸境壁は十分な厚さがあるのか、遮音等級についてもチェックしておきたいところ。床の防音性能については過去記事「マンションの床は防音性が低い? 手軽に防音できる3つの方法」を参照してください。壁の厚さや構造などは、ぱっと見ただけではどんなものかわからない要素です。鉄筋コンクリート造だからといって安心するのではなく、しっかり確かめておきましょう。

防音性能のチェック方法【2】外からの騒音は窓の開け閉めで判断

マンションを購入する前に、窓を開けて外の音を確認しましょう

物件を見学するときには、窓を閉めた状態と窓を開けた状態で、それぞれどんな音が聞こえてくるかチェックしておきます。まず、窓を閉めた状態で聞こえてくる音があるか、快適に過ごせそうかを確認します。

次に窓を開けてみて、同じように音の種類や大きさを確認しましょう。内見の際には通常、窓は閉まった状態なので、静かな環境に思えるかもしれません。

しかし、窓を開けてみると予想外に道路の音がうるさいなどということはよくあります。気候の良い季節には窓を開けて過ごすことも多いため、道路の音などがうるさいとストレスがたまってしまうかもしれません。忘れずに窓を開けて、どれだけの音が入ってくるかを確認しましょう。

防音性能のチェック方法【3】自宅にいる時間帯に内見する

内見をする目的は、快適な生活を送るために下見をすることです。そのため、自分がいつも自宅にいる時間帯に見学すれば、引っ越した後の生活をイメージしやすいでしょう。

昼間はほとんど外出していて家にいないなら、昼間の騒音レベルをチェックしてもあまり参考にはなりません。夜に家にいることが多いなら、可能であればその時間に内見をしてどんな音がするかをチェックしてみましょう。

道路に面していて車の音が気になるとしても、昼間と夜間では交通量が違うこともあります。隣の家から聞こえる物音も、その住人の生活パターンによって昼と夜で異なる場合もあるでしょう。実際に自分がその家で過ごす時間にどんな音がするかを確認することが大事です。

生活騒音を抑える方法【1】防音マットを敷く

マンション暮らしをするときには、こちらの音が周囲に迷惑とならないようにも気をつけたいものです。生活音を抑える簡単な方法として、床に防音マットを敷くことをおすすめします。

防音マットは、音を跳ね返したり吸収したりすることで、「周囲に音が広がることを防いでくれます。ホームセンターや100円均一ショップなどで販売されているので、探してみましょう。

防音マットが手に入らない場合は、普通のカーペットやラグを敷くだけでも効果は十分にあります。ペットが家の中を走り回ったり、子どもが床に物を落としたりする音が迷惑にならないか気になっているなら、ぜひ試してみましょう。

生活騒音を抑える方法【2】洗濯機を水平に設置する

洗濯機は音と振動で周囲に迷惑をかけないよう、細心の注意を払いながら利用したいところ

生活家電の中で周囲に音が伝わりやすいものの一つが、洗濯機です。洗濯機は動作音がするだけでなく脱水のときなどに振動音も加わるため、思いのほか音が響くこともあるかもしれません。

注意したいのは、洗濯機の設置方法です。洗濯機が水平の床に対して斜めに設置されていると振動が生じやすくなり、騒音はさらに大きくなってしまいます。可能であれば、水準器などを使用して、洗濯機が水平に置かれているかどうかチェックしてみましょう。

あらかじめ、水準器が搭載されている機種を選ぶとスムーズです。特に、夜間や早朝に洗濯機を使用する場合は、周囲に迷惑をかけないように振動音を抑える工夫が必要です。洗濯機の下に騒音を和らげる消音マットや防振マットなどを敷くこともできます。

生活騒音を抑える方法【3】ちょっとした行動に気をつける

生活騒音をなるべく出さないようにするために、日頃の行動に気を配ることも大切です。ドアを勢いよく閉めるのをやめる、ドスドスと音を立てて歩かない、テレビの音を必要以上に大きくしないなど、できることはたくさんあります。足音が響かないようにスリッパを履いたり、音楽を聴くときはヘッドフォンを使ったりすることもできるでしょう。子どもが泣き出したら窓を閉める、壁に手足がぶつからないようにベッドを壁から少し離して設置するなども、隣人への気配りとしてできることです。ささいなことでも少しの工夫を毎日積み重ねれば、周囲の人が不快に感じかねない騒音を大幅に減らせます。お互いに気持ち良く暮らせるように、近所への配慮の気持ちを忘れないようにしましょう。

騒音トラブルの解決は法的手段も

騒音トラブルは当事者同士で話し合って解決することが大前提。法的な手段に訴えるのは最終手段と考えましょう

騒音のトラブルが大きくなってしまった場合、解決のために法的な手段が必要になるケースもあります。とはいえ、騒音に関しては全国共通の基準となるルールが制定されているわけではありません。迷惑防止条例など特定の条例を定めている自治体もありますが、生活騒音を規制するような拘束力の強い法律はないのが現状です。そのため、騒音トラブルが起きた場合、基本的にはまず当事者同士が話し合って解決を目指します。大家さんや管理会社に相談して、注意してもらうこともできるでしょう。それでも解決できない場合は、弁護士に相談するという流れになります。

トラブルを避けるためにもマンション選びは慎重に!

集合住宅の暮らしは隣の人との距離が近いため、騒音と密接な関係にあります。騒音の被害者とならないように、物件選びをするときは防音性能をよくチェックしましょう。マンションで暮らし始めたなら、自分が加害者とならないように日々の行動に気を付けることが大切です。トラブルを避けるために慎重にマンションを選んで、快適な暮らしを実現させましょう。