ダノン優勝までの歩み<ヴァンフォーレ甲府U-12/千葉中央FCU12ガールズ>

3月23(土)、24(日)に東京・駒沢オリンピック公園総合運動場(第二球技場/補助競技場)で「ダノンネーションズカップ2019日本大会」が行われ、男子はヴァンフォーレ甲府U-12が、女子は千葉中央FCU12ガールズがそれぞれ優勝を果たし、スペインで行われる世界大会の出場を決めた。今回はより詳しく、深く両チームをご紹介していこう。

ダノンネーションズカップとは?

ダノンネーションズカップは、FIFA公認の小学生年代の国際サッカー大会である。10月にスペインで行われる世界大会の大会アンバサダーにはレアルマドリーのジネディーヌ・ジダン監督が務める。

2000年から世界大会が始まり、2004年から日本大会で優勝したサッカークラブが世界大会に出場するようになった。

日本大会の最多優勝は川崎フロンターレU-12であり、4年連続を含む通算5回の優勝を果たしている。

2019年世界大会には、日本大会で優勝したヴァンフォーレ甲府U-12(男子)が3年ぶりに、千葉中央FCU12ガールズ(女子)が2年連続で世界大会に出場する。

<男子>ヴァンフォーレ甲府U-12の大会成績

グループリーグ【3月23(土)】

第1節 vs新座片山フォルティシモ少年団(埼玉県) ○2-0

第2節 vsドリームキッズサッカークラブ(大分県) ●0-1

第3節 vsイーストールFC(愛知県) ○1-0

決勝トーナメント【3月24(日)】

1回戦 vs栃木SCジュニア(栃木県) ○1-0

準々決勝 vsバディサッカークラブ(東京都) ○1-1(PK5-4)

準決勝 vs川崎フロンターレU-12(神奈川県) ○1-1(PK5-4)

決勝 vs清水エスパルスU-12清水(静岡県) ○2-0

1点差の勝利が2試合あり、決勝トーナメントに入ってからも、2試合をPK戦の末に勝利するなど、接戦をモノにして優勝を果たした。

また、準決勝で対戦した川崎フロンターレU-12とは、この大会の1週間前に行われた別の大会で敗戦(0-1)していたが、見事リベンジを達成した。

監督の「山梨の為に良いニュースを届けよう」という言葉に、選手たちは「優勝」という最高の結果で応えてみせた。

大会後3連勝

ダノンネーションズカップ後に行われた、U-12 ジュニアサッカーワールドチャレンジ2019 Jクラブ予選会 東日本大会でも好成績を収めている。

第1節 4/1(月) vs浦和レッズジュニア ○4-0

第2節 4/1(月) vs柏レイソルU-12 ○2-0

本大会出場決定戦 4/2(火) vsアスルクラロ沼津U12 ○3-0

3連勝し、いずれも無失点と、最高の結果である。3年前に出場したダノンネーションズカップ世界大会では準優勝と、あと一歩で頂点に立てなかった。「優勝できなかった先輩の分まで」という並々ならぬ思いで選手たちは優勝を目指していく。

<女子>無失点優勝を果たす!

女子は千葉中央FCU12ガールズが2年連続で優勝を果たした。

グループリーグ 【3月23(土】

第1節 vsPiscarisa 堺 レディースFC(大阪府)○3-0

第2節 vs東加平キッカーズ女子(東京都) ○2-0

第3節 vs新林レディース(神奈川県) ○4-0

第4節 vs戸木南ボンバーズFC(埼玉県) △0-0

決勝トーナメント【3月24(日)】

準決勝 vs桐原東少年SC(滋賀県) ○4-0

決勝戦 vsバディフットボールクラブ(東京都)○0-0(PK3-2)

決勝は2年連続でバディフットボールクラブとの対戦となった。同クラブは決勝までの5試合で28得点と攻撃力が爆発し、かたや失点0と圧倒的な強さで勝ち上がってきた。決勝もバディフットボールクラブが攻め続けたが、最後まで耐え抜き、PK戦の末に千葉中央FCU12ガールズが優勝を果たした。

千葉中央FCU12ガールズは2018年大会も無失点で優勝し、2年連続で無失点優勝を果たした。なお、千葉中央FCU12ガールズは1年間で7回も各大会で優勝を果たしている。世界大会でも持ち前の堅守を武器に、躍進を期待したい。

優勝する為に、選手たちがハードワークしてきたことを思うと、勝負の世界は残酷(PK戦は特に)だと感じる。もちろん、それがスポーツであり、スポーツの面白さでもある。

敗戦を経験した選手にとって、この悔しさが成長の糧になることを祈りたい。また、PK戦の“緊張感”を経験できる機会はそう多くないだろう。これからの成長に期待したい。

優勝した両クラブはぜひ日本代表として、多くの人の想いをプレーに表現してもらいたい。両クラブの健闘を心から祈っている。

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