「海の女王」3年ぶり横浜寄港 復活スカイラウンジで見学

横浜港・大黒ふ頭客船ターミナルに着岸したクイーン・エリザベス=19日午前7時5分ごろ、横浜市鶴見区のスカイウォーク

 「海の女王」と称される英国の豪華客船「クイーン・エリザベス」(QE、9万900トン)が19日早朝、3年ぶりに横浜港に寄港した。QEは、この日に全面開業した大黒ふ頭(横浜市鶴見区)客船ターミナルに着岸。大勢の市民らが見学に訪れる中、横浜を拠点に同船初の日本周遊クルーズに就航した。

 英国の「キュナード・ライン」が運航する大型客船で、全長294メートル、乗客定員2081人。横浜にも度々寄港して市民に愛されたQE2の後継に当たり、船内はエリザベス女王の肖像画などが飾られている。

 QEは今季2回、来季4回の横浜発着クルーズを展開する予定。市主催の歓迎セレモニーで林文子市長は「大変光栄なこと。万全の態勢でクルーズ客をお迎えしたい」とあいさつし、サイモン・ラブ船長は「再び横浜に戻ってこられたのは、私たちの大変な誇り」と笑顔で述べた。

 この日は、2010年に閉鎖された横浜ベイブリッジ下層部の歩行者専用道路施設「スカイウォーク」が約9年ぶりに復活。QEが着岸する大黒ふ頭客船ターミナルに近いことから、海上の高さ50メートルから港を一望する円盤状の展望台「スカイラウンジ」では多くの市民らが見学した。同市緑区の男性(75)と妻(72)は「QEは美しく見飽きることはない。老後の時間は存分にあるので、お金があれば豪華客船に乗ってみたいね」と話していた。

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