【統一地方選挙】どの候補者を選べばいいかわからない人へ|政治家の選び方

明日、4月21日(日)に統一地方選挙の後半戦(中核市・一般市・特別区・町村の長・議会議員選挙)の投票が行われます。
有権者のみなさんは、投票前にネットやチラシなどを見て、どの候補者に投票しようか、考えている頃ではないでしょうか。一方、候補者の数が多く、見分けがつかなかったり、誰を選んでいいのか基準がわからない……という声もよく聞きます。
特に議会議員選挙は、候補者が多く、選ぶのが難しいと思う方も多いと思います。中には候補者一覧と各自のホームページなどを行ったり来たりして政策を眺めるけれど、結局ぼんやりとしかわからないまま、最後には雰囲気で決めてしまう……という方もいるのではないでしょうか。

今回は、候補者の選び方に悩んでいる方に向けて、フジテレビの月9ドラマ『民衆の敵』の監修をされた選挙プランナーの松田馨氏と、麗澤大学経済社会総合研究センター 客員研究員(元流山市議員議員)の松野豊氏のお二人から、政治家の選び方に関する知恵を分けてもらいました。

松田馨氏の政治家の選び方:現状に納得している? その候補者を応援しているのはどんな人たち?

選挙プランナー松田馨氏の著書、「残念な政治家を選ばない技術『選挙リテラシー』入門」から、いくつか選び方のポイントをご紹介します。
松田氏が理解すべき事として挙げているのは「選挙には種類がある」ということです。この事を理解することで、選ぶ政治家を絞り込むことができるそうです。

松田氏「国会議員・地方首長・地方議会議員、それぞれには異なる役割がある」

政治家というのは、大きくわけると3種類あります。

国会議員:衆議院議員・参議院議員
地方首長:都道府県知事・市町村長・特別区の区長
地方議員:都道府県議会議員・市町村議会議員・特別区の区議会議員

各自治体には、行政のリーダーである首長と、議会のメンバーである議員が存在します。
ここで気を付けたいのは、首長は行政のリーダーではあるものの、議会のリーダーではない、ということです。首長は自治体の予算案を考え、行政職員(役所やその周辺の機関)を率いて実行に移すのが仕事です。一方で、首長一人に大きな権限を与えてしまうと暴走するかもしれません。それをチェックし、本当に執行していいのかを決める議決機関が地方議会です。首長は議会の議決を拒否し、再議を要求する権利を持ちますし、議会は、首長に不信任の議決を出すことができます。首長と議会はリーダーとメンバーという主従関係ではなく、互いに緊張感を持った関係であることがわかります。このように、首長と議員を選ぶ仕組みを二元代表制と言います。

国政において私たちが選べるのは参議院議員、衆議院議員という議員だけです。衆議院と参議院の2つの議決機関(団体などの意思決定を行う機関のこと)が国会を構成しています。この国会に対して、地方における首長にあたるのが内閣総理大臣です。国会は内閣に対し、内閣不信任決議を出すことができ、内閣は衆議院に対して解散権を持っています。内閣総理大臣と国会の関係も、地方と似ている面があると思いませんか?

そして国会議員の仕事は、予算の編成、他国との条約の締結、法律の作成です。外交、安全保障、教育、福祉、経済など国家の代表として法律のアイデアを出し、そのアイデアが国のためになるかどうかを議論します。
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