16奪三振、注目左腕の巧み投球術

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三国―丹生 9回無失点と好投した丹生の先発玉村昇悟=福井県敦賀市総合運動公園野球場

 【北信越地区高校野球福井県大会1回戦・丹生5ー0三国】

 八回。2死ながら初めて三塁に進まれたところで、丹生の玉村昇悟にスイッチが入る。その初球。あわや暴投になるほど高めに抜けた。「力が入りすぎていました」。ここからの修正力が抜群だった。続く変化球で打ち気をかわし、速球で追い込む。最後は外角を振らせ三振。ピンチを切り抜けると何事もなかったのように、さっそうとマウンドを駆け降りた。

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 昨秋に2試合連続完封した好左腕。注目が集まる初戦のマウンドで一冬の成果をかいま見せた。「体幹をかなり鍛えたので、軽く投げても球に力がある」と玉村。この日は「良いときの6、7割」(春木竜一監督)と本調子からほど遠くても、カーブと直球のコンビネーションで的を絞らせない。「イニングや打者ごとに力配分を変えている」と巧みな投球術も見せるなど、完成度の高さを示した。

 大会タイとなる8者連続を含む16奪三振をマークして1安打完封。その1本も打ち取った打球が一塁走者に当たった不運なヒット(記録は守備妨害と二塁内野安打)。それでも「ノーヒットノーランは意識していなかった」とさらり。「強いチームに投げるのが好き。簡単に三振を取れないから楽しい」。次戦は昨夏覇者の敦賀気比。待ち望んだ強敵との対戦に目を輝かせた。

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