バット投げ→報復死球で乱闘騒動→4人退場、サバシアは「祝福させてあげればいいのさ」
17日(日本時間18日)に行われたホワイトソックス-ロイヤルズ戦で、ホワイトソックスのティム・アンダーソン内野手が本塁打を放った直後の“バット投げ”を契機に、報復死球から乱闘騒動が発生した。アンダーソンら4人が退場となり、米国で物議を醸したが、ヤンキースのベテラン左腕CC・サバシアとインディアンスの右腕トレバー・バウアーが“バット投げ”と報復死球について持論を語っている。
ESPNのTV番組「Get Up」は公式ツイッターで、サバシアのインタビュー映像を公開。現役最多の247勝を挙げているベテラン左腕は“バット投げ”について問題ないと話している。
まずは「選手たちには楽しくプレーさせてあげないと。バットフリップ(バット投げ)をさせても良いと思う。もし選手が祝福したいなら、祝福させてあげればいいのさ。もし僕が三振を奪ってマウンド降りたら、好きなことをやるよ」と言及。さらに司会者から「それでも踊ったりはしないだろう」と聞かれると、「もしそうしたいなら、そうすることで何か問題でもあるのかい? 僕は打球を見るから、(本塁打を打った)打者を見てはいないよ。それに僕はホームランを打たれても、死球を故意に当てたりはしたことがないんだ。だから僕には理解できないよ」と続けた
最後に、報復死球については「僕は賛成はしないよ。ただ、僕はホームランを見るのが好きだからね。バットフリップが大好きなんだ」と持論を展開。昨年のシーズン最終戦では、同僚のロマインが頭部付近にビーンボールを浴びたため、直後のイニングで相手打者に“報復死球”を与え、退場処分になっていたサバシア。残り2イニングを投げれば出来高50万ドル(約5600万円)を獲得できたため、それを捨てて味方を守ったことが“男気”として話題となった。ただ、“バット投げ”に対する報復死球には反対という考えのようだ。
バウアーも“バット投げ”に理解「なぜみんな怒ったりするんだい?」
また「MLBネットワーク」のラジオ局は公式ツイッターでバウアーのインタビュー音声を公開。SNSでの発言が物議を醸すことも多い右腕だが「僕は感情を表に出したり、フィールド上で成し遂げたことに対して祝福することを支持する派だね」とサバシアと同じく“バット投げ”に理解を示している。
さらに「メジャーリーグではホームランを打つことが本当に容易なことではないんだ。バットに当てることでさえね。メジャーリーグで良い投球をしている投手からホームランを打つなんて、それはそれは大変なことだよ。だから祝うべきなんだ。それこそがファンが求めていることだと思うよ」と説明。そして、「選手がホームランを打ったら、ベンチでみんな祝福するじゃないか。誰も怒ったりはしないよね。だから、(ホームランを打った)選手自身が祝うことで、なぜみんな怒ったりするんだい? 一線を越えてしまうこともあるかもしれないということは、確かに理解しているよ。にらみつけたり、何か自分に言ってきたりとかね。そうなったら問題が出てくるかもしれない。けど、ティムはそんなことはしていなかったと思うよ」と、今回の乱闘騒動のきっかけになったアンダーソンの“バット投げ”に投手を煽る意図はなかったと理解を示している。
MLBでは“バット投げ”からの報復死球が度々問題になっている。感情をむき出しにしたプレーは、MLBの魅力の一つではあるが、そのようなことで選手が故障するのをファンも望んでいないはずだ。(Full-Count編集部)