カブスのクローザー・モロー 順調に回復せず復帰先延ばしに

カブスは右肘の不調により開幕から故障者リスト入りしているクローザーのブランドン・モローが、4月下旬から5月上旬ごろに戦列に戻ってくることを期待していた。しかし、ジョー・マドン監督によると、モローは今週はじめに行ったブルペンでの投球練習後の回復具合が思わしくなく、球団は当分の間、投球練習を行わせないことを決断したという。これにより戦列復帰に向けてのスケジュールは完全に白紙となり、カブスは昨季22セーブ、防御率1.47をマークしたクローザーを欠いた状態での戦いを強いられることになった。

昨季もモローは故障に苦しんでおり、2度の故障者リスト入りがあったため、登板は35試合のみ。そのなかで22セーブ、防御率1.47という見事な成績を残し、健康であれば一流のクローザーでいられることをアピールしていた。しかし、前腕や肘など、利き腕に不調が相次ぎ、今季は開幕から故障者リスト入り。戦列復帰に向けての見通しが立たない状況が続いている。今季は2年2100万ドルの契約最終年だが、どれだけ稼働できるかは全くの不透明だ。

マドンは「ブルペンでの投球練習後の回復具合が良くないみたいだ。だから、彼には休養を与え、復帰に向けての調整をスローダウンすることに決めた」とコメント。現在、カブスはモローに代わってペドロ・ストロップをクローザーに起用しているが、今季ここまで2セーブ、防御率3.18をマークしている右腕が引き続きクローザーを務めることになりそうだ。

カブスのリリーフ陣は、開幕当初は乱調が目立ち、開幕7試合で合計26回1/3を投げ、防御率8.54、奪三振31、与四球21と大荒れだった。しかし、その後の11試合では合計34イニングで防御率2.65、奪三振34、与四球19と安定感を取り戻しつつあり、モローを欠いた状態での継投パターンも徐々に確立されている。とはいえ、モローは健康であれば大きな戦力であり、その戦列復帰時期は今季のカブスの戦いに小さくない影響を与えることになるだろう。

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