県と長崎市、長崎大でつくる核兵器廃絶長崎連絡協議会は20日、同市内で平和や貧困問題について考えるシンポジウム「未来のいのち『国際サミット2019』in長崎」を開いた。ドイツを拠点に、アフガニスタンなど紛争地域の子どもの医療支援を続けている団体「ドイツ国際平和村」代表による講演や、核廃絶運動に取り組む長崎県の高校生、大学生らを含めたパネルディスカッションなどがあった。
平和村は1967年に発足。医療支援が必要な子どもを一時的にドイツに連れ帰り、回復して帰国するまでの半年~1年間で自立のための簡単な勉強や料理を教え、これまで4万人以上を支援してきた。
講演でトーマス・ヤコブス代表(64)は「世界の現状を見ると、紛争を暴力で解決しようとしている。今まで軍事に投入した資金を医療やインフラに回していたら世界はもっと良くなっていたはず。一人一人が平和を考えて動けば、世界は変わる」と訴えた。
ヤコブス代表は取材に「被爆地である長崎で講演できる機会をもらえてうれしい。(パネルディスカッションで)若い世代の活動や考えを聞いて感動した」と話した。
シンポジウムは、貧困問題などに取り組む「にこにこ一般財団法人」(東京)との共催。市内の高校生や関係者ら約250人が参加した。22日は東京で開催予定。
「ドイツ国際平和村」代表講演 国際サミットin長崎
- Published
- 2019/04/22 00:20 (JST)
- Updated
- 2019/04/22 16:30 (JST)
© 株式会社長崎新聞社