障がい者雇用、数・率ともに過去最高。法定達成企業割合は減少

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厚労省が平成30年障害者雇用状況の集計結果を公表。雇用者数は53万4769人、対前年7.9%増加。実雇用率は2.05%、0.08上昇。数、率ともに過去最高。法定率達成割合は45.9%で4.1減少。

 現在多くの企業で働き方改革が取り組まれているが、その中で多様性の実現は大きなテーマの一つである。人口減少社会、特に生産年齢人口が減少の中で人手不足もピークに達している。より多くの人達の社会参加が望まれる時代で、その実現のためには個々人の事情に配慮した職場環境が準備されねばならない。

 様々な事情から就労困難な状況下におかれてきた人の代表と言えば女性、高齢者そして障がい者である。こうした人達にも配慮した職場環境が整備されなければもはや有能な人材を確保しにくくなった時代がやってきた。障害者については以前より人権・社会福祉の観点から雇用促進政策が行われてきたというものの、その実績は芳しくなかった。しかし、グローバル化の進展、多様性意識の高まりとともに近年、障害者雇用も大きく前進しているようだ。

 厚生労働省が9日、平成30年障害者雇用状況の集計結果を公表した。障がい者雇用については法定雇用率が2.2%とされており、つまり従業員規模45.5人以上の企業は最低1人以上の障がい者を雇用する義務がある。

 集計結果によれば、民間企業に雇用されている障がい者数は53万4770人で前年より7.9%増加、15年連続で過去最高を記録した。障がい別の内訳を見ると、身体障害者が34万6208人で前年比3.8%の増加、知的障害者が12万1166人、7.9%増、精神障害者は6万7395人、34.7%増となっており、全て増加で特に精神障害者の伸び率が大きい。

 産業別にみると、全ての業種で前年よりも増加しており、実雇用率でみると「農、林、漁業」が2.40%、「生活関連サービス業、 娯楽業」2.23%、「医療、福祉」2.57%で法定雇用率を上回っている。

 法定雇用率の未達成企業は5万4369社あるが、そのうちの64.0%は不足数が0.5人または1人である1人不足企業である。また、障害者を1人も雇用していない障害者雇用ゼロ企業は3万1439社で未達成企業に占める割合は57.8%と6割近くを占める。法定雇用率の達成企業の割合は2014年以降プラスの傾向で推移してきたが18年は45.9%で前年の50.0%より4.1%の減少と5年ぶりの減少となっている。

 企業規模別に実雇用率を見ると、全ての規模で増加傾向を維持している。就労率全体が上昇している中で障がい者雇用が追い付いて行っていないだけかも知れない。(編集担当:久保田雄城)