岡村孝子さん「急性白血病」の報告 「夢をあきらめないで」

岡村孝子さん(左は2001年、右は1996年)

 ヒット曲「夢をあきらめないで」などで知られるシンガー・ソングライター岡村孝子さん(57)の所属事務所が4月22日、岡村さんが急性白血病と診断されたとオフィシャルサイトで明らかにした。体調不良を訴えて受診し、18日から入院しているという。岡村さんは女性デュオ「あみん」でデビューして「待つわ」が大ヒット。その後、ソロでも活躍している。所属事務所によると、6、7月に予定していたコンサートツアー4公演を中止する。

 ファン、岡村さんの歌を愛する人々は彼女の回復を待っている。 

岡村孝子さんのオフィシャルブログにアップされた↓【皆様へのご報告】

日頃より、岡村孝子をご支援いただきまして誠にありがとうございます。

本日は、皆様に大切なご報告があります。
岡村孝子は先日行なった検査の際、「急性白血病」と診断され、急遽、長期の治療に入ることになりました。
6年振りとなるオリジナル・アルバムのリリース、コンサートの開催を目前に控える中、アルバム、コンサートを楽しみにお待ちいただいている皆様、
また関係者の皆様には多大なご迷惑とご心配をおかけ致しまして誠に申し訳ございません。

岡村孝子はまた皆様の前に必ず元気な姿で戻って参りますので、どうか温かく見守っていただけますようお願い申し上げます。

2019年4月22日  岡村孝子スタッフ一同

岡村孝子さん=2005年

【最近の岡村さんの記事】

(2014年11月20日 共同通信記事)

スタッフやファンに感謝  岡村孝子が新作アルバム 

 女性のありのままの気持ちを歌い、世代を超えて多くの共感を集めているシンガー・ソングライター 岡村孝子さん 。アルバム「After Tone Ⅵ」は、音楽をともに作り続けてきたスタッフやファンに感謝の気持ちを伝える作品集だ。
「(デビューした)20歳のときは、こんなに長く音楽をやると思わなかった。応援してくださる方やスタッフなど周りに恵まれました」。岡村さんは、年月を積み重ねてたどり着いた心境を笑顔で語る。女性デュオ「あみん」としてデビューし、1985年にソロ活動を開始。「夢をあきらめないで」などヒット曲を連発していたが、岡村さんは「感謝の気持ちよりも『こうしたい』という不満や欲求が強かった」と振り返る。

 転機になったのは、出産や育児、そして父親との永遠の別れや東日本大震災。恋愛や夢などをつづっていた歌詞に「日常の要素」が少しずつ増えていった。「音楽は絵日記みたいなもの。その色がはっきりと変わりました」

 「After―」は、岡村さんのアルバム3枚ごとに1枚のペースで制作するベスト・セレクション・シリーズ。今回は、あみんのアルバムを含めて2007年以降に発表した4枚から計14曲を選んだ。15年はソロデビュー30周年の節目だ。岡村さんは「アルバムや曲を作るのは、本当に宝物のように大切な時間。これからも一つ一つ時間を重ねていければいいなと思う」と、いとおしむように語った。

岡村孝子さん(2001年)

(2005年4月4日 共同通信記事)

成長に立ち会う楽しみ 育児と音楽を両立

 今年、ソロデビュー二十年を迎えるシンガー・ソングライターの岡村孝子さん。私生活では、春に小学二年になる一人娘のお母さんでもある。育児の楽しみや、音楽活動と両立させる苦労を語ってもらった。当初は、出産を機に音楽活動を休むつもりはなかった。「でも子どもって毎日、顔が変わったり、昨日まで寝ていたのが突然ハイハイしたりしますよね。そんな瞬間に立ち会う楽しみをほかの誰かに任せるのは、もったいないと思ったんです」
 1996年12月を最後にコンサートツアーを休止し育児に専念。6年間のブランクを経て、本格的に活動を再開させた。長い間、当たり前のようにやってきた活動をいったん中止して、再び元のペースに戻すのは思ったより大変だった。最近、ようやくエンジンがかかるのを実感している。
 休暇中の6年間、すべての音楽活動を休んでいたわけではない。娘が赤ちゃんの時は、コーヒー一杯を飲む時間すらなかったが、二歳半ごろから徐々に作詞作曲の時間が取れるようになった。
 「娘が昼寝したすきに、急いで自分の部屋に走って曲を作り、泣いたら慌てて戻る。そういうちょっとした時間をパッチワークのように組み合わせて曲を作ってました」
 最近でも「寂しいからとなりにいて」と言われると、連載中のエッセーも歌詞も、娘さんの寝るベッドの上で書くという岡村さん。育児は、彼女の音楽にどう影響しているのだろうか。「生きていると楽しいことも、大変なことも、たくさんありますね。私の経験したすべての時間が『見たもの感じたものを素直に歌にしなさい』と言ってくれた気がするんですよ」

(共同通信47NEWS編集部)

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