<レスリング>アジア選手権(中国)出場の女子チームが出発、雨・霧のため上海で足止め

中国へ向かった女子チーム

 2019年アジア選手権(4月23~28日、中国・西安)に出場する女子チームが4月22日、羽田空港発の日本航空で出発した。上海からの飛行機が雨と霧のため欠航となり、同地で1泊。23日に現地入りとなる予定。女子の試合は25日(木)・26日(金)に行われる。

 笹山秀雄監督(自衛隊=女子強化委員長)は「合宿の時から言っていた全階級メダル獲得を目標に、頑張ってきたい。(エントリーを見て)階級を変えてきた選手もいるけれど、日本選手が普通にやれば勝てる相手が多い。持っている力をしっかり出させられるよう、選手とコーチ陣が一丸となってやりたい」と話した。

 2016年リオデジャネイロ・オリンピック以来、約2年8ヶ月ぶりの国際大会となる57kg級の伊調馨(ALSOK)については、「久々の国際大会なので、(世界のレスリングを)知ってもらうことが大事。失敗を恐れず、自分のレスリングを出して次につなげてほしい」と期待した。

「結果にこだわりすぎると、攻撃の部分をうまく出せない」…伊調馨

 伊調は「やるべきことを、しっかりやって来ようと思う。試したいこともあるし、気になる選手もいる。アジアの57kg級は世界でも上位に入る選手が多い。いろんな選手と闘ってみたい」と言う。久々に闘う外国選手相手の実戦感覚を含め、「何を感じるか。いろんなことを思い出し、何が自分に合っているか確認しながらやりたい」と、今大会のテーマを話した。

羽田空港には多くの報道陣が訪れた=提供・日中国際センター

 オリンピック・チャンピオンとして常に勝つことが求められる立場だが、「結果にこだわりすぎると、攻撃の部分をうまく出せないと思う。試合になったら勝ちにこだわると思うけど、コンディションをよくして闘うため、現地に着いてからしっかり調整したい」と、まずベストコンディションづくりを課題に掲げた。

 同じオリンピック・チャンピオンの68kg級の土性沙羅(東新住建)も左肩の負傷治療のため戦列を離れ、今大会が久々の国際大会。昨年3月のワールドカップ(高崎)以来で、海外での国際大会は2017年8月の世界選手権(フランス)以来となる。手術前はタックルに入るのが怖い時があったという。今も気持ち的に怖い部分も少し残るようだが、かなりいい状況になっており、「タックルで点を取りたい。どこまでできるか試してみたい」と言う。

 「次につながるような試合をして優勝を目指したい。怖さもあるけど、どこまでできるのか、という楽しみもある。しっかり攻め切って優勝したい」と話した。

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