《2019統一地方選》女性新人市議、決意新た

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当選を祝い事務所を訪れた支援者と握手を交わす滑川友理さん=水戸市曙町

統一地方選の投開票から一夜明けた22日、当選した新人候補らは有権者の期待を胸に決意を新たにした。水戸市議選では、性的少数者(LGBT)を公表した初の議員が誕生。行方市議選では、女性が初めて立候補し当選を果たした。2人は多様な声を市政に届けようと意欲を示す。

■水戸・滑川さん LGBTの支えに

「差別され、苦しい思いをしてきた当事者たちの環境を少しでも改善できたら」

水戸市議選では、レズビアンを公表する介護福祉士の滑川友理さん(32)が初当選した。

「頑張って」「水戸、いいじゃん」。同日、事務所や携帯電話、会員制交流サイト(SNS)に、全国から励ましの言葉が届いた。「多くの方が応援してくれている」とかみしめる。

ただ、多くのLGBT当事者にとって、公表することのハードルは高い。滑川さんも心ない言葉を何度も受けてきた。出馬時には「同性愛を前面に出すことが、不利にならないか」という声もあった。

それでも「胸を張って堂々と歩きたい。それが当事者の支えになる」と、ポスターや選挙公報に経歴を明記。自身の決意を知ってもらえるよう努めた。今は、「それが良かったと思っている」。

市議会では、少数派や多様性について強く訴えていくつもりだ。将来的にはパートナーシップ制度導入も求めたい考え。「当事者が身近にいないという声もあるけど、知らないだけ。本当は周囲にいるし、悩んでいることを伝えたい」(前島智仁)

■行方・中城さん 身引き締まる思い

行方市初の女性市議となった中城かおりさん(53)は同日、同市麻生の情報交流センターで当選証書を受け取り、「率直にうれしい。そして改めて身の引き締まる思い」。

2012年に同市初の女性農業委員となった。「地権者には女性も多く、自分が行くと『女性が来てくれて良かった』という声が多かった。市議にも女性が必要だと思った」と、出馬のきっかけを話す。

ただ出馬を決めたのは立候補予定者説明会後。周囲から「遅すぎる」という声があった。それでも「(落選しても)市の一般選挙に女性が立候補した記録が残る。それだけでも良いという気持ちもあった」。

挑戦がかなって1期目に臨む。「選挙戦の中で、道路や公民館、福祉などについての要望があった。女性の方が相談しやすいという方もいると思うので、一つ一つ丁寧に反映させたい」(石川孝明)

当選証書を受け取る中城かおりさん=行方市麻生