大胆な政策に挑戦を 若者の定住へ娯楽も 東彼杵、小値賀 新町長に注文と期待

 21日投開票の東彼東彼杵、北松小値賀の2町長選は、いずれも新人候補が現職を破った。有権者が“変化”を求めたといえる。一夜明けた22日、町政の新しい“かじ取り役”に対し、町民からは人口減少対策や子育て支援充実などの注文が聞かれた。
 岡田伊一郎氏(65)が、現職の3選を阻んだ東彼杵町。小音琴郷の農業、長下正之さん(73)は、町役場を退職後、町議を3期務めた岡田氏の経歴に着目。「町の活性化には役場の活性化が第一。役場の職場環境を整え、職員のやる気を引き出してほしい」と期待した。
 町内で子育て中の30代女性は、教育、福祉政策を強調した岡田氏の公約を評価する一方、「(公約を)現町長と比べると遊び心や冒険心に欠ける」と指摘。「枠にとらわれず、全国の先駆けとなるような大胆な政策にも挑戦してほしい」と語った。
 西村久之氏(61)が初当選した小値賀町では、人口減対策への取り組みを求める意見が相次いだ。前方郷の自営業、藤川浩明さん(26)は、若い世代の定住を促す施策を重視。「雇用確保はもちろん、娯楽も大切。若者が集える店があるといい」と希望した。
 30代女性は、交通の利便性向上を注文する。「船便を増やし、もっと本土と行き来しやすくしてほしい。島にない物品もあり、仕事で使う道具は実際に手にとって選びたい」と話した。

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