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中国海軍創設70周年記念の「国際観艦式」が4月23日、山東省青島市沖で行われた。観艦式とは、海軍艦艇を中心とする洋上の軍事パレード。「国際」の冠がつくときは当事国の海軍創設の記念セレモニーであることが多く、各国の艦艇が招かれ参加する。昨年10月、韓国の国際観艦式では自衛艦旗である「旭日旗」を掲げないように韓国側から要請があり、日本側が海自艦の参加をしなかった経緯がある。今年6月の習近平国家主席の訪日を控えた今回、水面下で日中双方のやりとりがあり、結果的に「旭日旗」を巡る波風は立たなかった。
日本、ロシア、インド、シンガポールなど約20隻の外国艦艇が派遣された。前回10年前の国際観艦式にイージス艦を派遣した米国は今回、見送った。南シナ海問題などで中米が対立していることが背景にある。これまでの「国際観艦式」を写真でまとめた。(構成 共同通信=柴田友明)
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新華社電によると、習国家主席は観艦式に先立ち青島で各国代表と面会。「海洋の発展と繁栄のため各国の軍隊と共に積極的な貢献をしたい」と述べ、中国海軍との協力を呼び掛けた。一方で、東・南シナ海での領有権問題を念頭に「国家間では何かあれば話し合わなければならない。武力や、武力による威嚇に訴えるべきではない」と主張。また中国海軍は「国際的な航行の安全を保障する」と述べた。
昨年12月に海自艦艇が今回の国際観艦式に参加することが報じられ、中国紙の中には「旭日旗は軍国主義の象徴」「掲げて中国領海に入れば民衆の反日感情をあおるかもしれない」との評論家のコメントを掲載。しかし、最近は旭日旗に絞ったテーマで報じた中国主要メディアはないという。ネット上でも「炎上」することはなく、「政府がメディアをコントロールした」との指摘もある。
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