競泳コーチがパワハラか 日本水連が3年間の資格停止処分

萱原茂樹氏

 教え子らに対する暴言やパワハラ行為があったとして、日本水泳連盟がアリーナつきみ野スポーツクラブ(大和市)の萱原茂樹コーチ(45)に3年間のコーチ資格停止処分を下していたことが23日、分かった。萱原コーチは「暴力は振るっていない」と否定しており、日本水連に不服申し立てをしている。

 昨年8月、県水泳連盟へ相談に訪れた選手の保護者の訴えで発覚。県水連が同クラブ所属の高校生ら複数人に聞き取り調査を行ったところ、「試合で記録が悪いと頬をたたかれた」「長い時間立たされ、説教された」「ストップウオッチを投げつけられた」などのパワハラ行為が確認されたという。

 県水連は同10月末、萱原コーチに県内での2年間のコーチ資格停止を通達。同連盟幹部は「暴力的な教え方は、いまの時代では成り立たない。これ以上起きないようにしなければ」と話した。

 事態を重く見た日本水連も第三者委員会を設けて調査に着手。ことし3月に3年間のコーチ資格停止処分を決めたが、同コーチが不服申し立てを申請し、処分はまだ確定していない。

 一方、萱原コーチはこの日、神奈川新聞の取材に応じ、クラブ内で選手間にいじめ問題が起きていたことを理由に「いじめに遭った選手を守った中での出来事で、事実と異なる点が多々ある。不服申し立ての審査会にも証拠を提出した」と反論した。

 萱原コーチはかつて、リオデジャネイロ五輪代表の青木智美(あいおいニッセイ同和損害保険、神奈川総合高出身)らを指導。昨年12月の短水路世界選手権では日本代表コーチも務めた。

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