レストランやスーパーで役立つ日本の漢字(調味料編)

海外旅行で困ることといえば、言葉や文字の違い。同じ「漢字を使う国」でも、まったく異なる意味で使われている漢字が多数あります。そこで今回は、食事やお土産選びの際に知っておくと便利な日本の漢字をご紹介!

醤油

日本の料理に使用される基本的な調味料のひとつで、独特の旨味と香り、塩味があります。大豆と小麦を原料とする醤油麹(※)に、濃厚な食塩水を加えて発酵熟成させたものを搾ってつくられています。さまざまな種類の醤油があり、下記はその一例。

減塩醤油
通常の醤油と比べて食塩相当量20%以上の塩分を少なくしたもの。

牡蠣醤油
牡蠣から滋養と旨味エキスを抽出し、醤油とブレンドしたもの。

※麹(こうじ)とは…大豆・麦・米などを蒸してねかせ、微生物を繁殖させたもの。酒・醤油・味醂(※後出)などの醸造に用いる。

味噌

こちらも日本の食文化を支える伝統的な調味料。大豆や米、麦などを蒸したものに食塩と麹を混ぜて発酵熟成させてつくられています。甘味、塩味、旨味、酸味、苦味、渋味などが複雑に絡み合ったその味わいは、種類によってさまざま。

白味噌
米麹を多めに入れてつくられた、白っぽくて甘口の味噌。

赤味噌
赤みがかった辛口の味噌。熟成期間が長く、コクのある味わいが特徴。愛知県では「豆味噌(※八丁味噌の項参照)」のことを指します。

八丁味噌
愛知県・岡崎市発祥の豆味噌のこと。豆味噌とは、原料が大豆・塩・水のみでつくられる味噌で、濃厚な旨味と、特有の渋み・苦味があります。

信州味噌
全国の生産量の40%以上を占める味噌。淡色辛口で、やや酸味のある香りがあります。

料理に欠かせない調味料「塩」。ミネラル豊富で旨味のある「天然塩」と精製された「精製塩」の2種類に大きく分類されます。いずれも単に「お塩」と表記されることも。精製塩は「食塩」や「食卓塩」として販売されています。

味醂(みりん)

蒸したもち米と米麴を焼酎で糖化してつくる日本固有のお酒の一種。料理の照りやつや出し、隠し味として加える甘味のある調味料で、醤油や味噌と並び日本料理に欠かせない存在です。

砂糖

サトウキビや甜菜(てんさい)からつくられる砂糖。製法や色によってさまざまな種類に分類され、なかには日本特有のものもあります。

上白糖
不純物やミネラルなどを取り除いた白い砂糖。甘味が強く、しっとりとしています。

三温糖
上白糖をつくったあとに残る糖液を数回煮詰めてカラメル化させた日本特有の砂糖。強い甘味とコクが特徴で、薄茶色をしています。

黒砂糖(黒糖)
サトウキビの搾汁を煮詰めた日本特有の茶色い砂糖。ミネラルなどを残した状態でつくられており、独特の香りと濃厚な味わいが特徴です。

酸味のある調味料の代表格。こちらも、さまざまな種類があります。

米酢
主原料は米。まろやかな味が特徴で米の甘味と旨味、風味を感じることができます。

穀物酢
小麦や酒かす、コーンなどをブレンドしてつくられる酢。クセのないサッパリとした味わいです。

そのほか「酢」がつくもの
◆果実酢:果実を漬け込んで風味をつけた酢
◆ポン酢:柑橘果汁と酢を混ぜたもの。ポン酢に醤油を加えた「ポン酢醤油」のことをポン酢と呼ぶのが一般的。

胡麻(ごま)

世界の国々で食されている「胡麻」。日本でも広く使用されており、その種類は大きく分けて3種類あります。

黒胡麻
黒い胡麻。白胡麻よりも、香りが強くてコクのある味わいが特徴。スイーツにもよく使われています。

白胡麻
白い胡麻。風味はマイルドで、黒胡麻よりも油分がやや多め。世界各地で生産される、最もポピュラーなタイプです。

金胡麻
黄金色の希少な胡麻。3つの中で最も脂質が高く、コクのある味わい。香りのよさも抜群です。

すり胡麻
炒った胡麻をすり鉢ですったもの。外皮を砕いているぶん香りが立ちやすい。

唐辛子(鷹の爪)

スパイスや野菜として食用される「唐辛子」。辛味の強いものから甘味のあるものまで、さまざまな品種があります。「鷹の爪」と呼ばれるものは、辛味が強く、香りも良いのが特徴。日本では、主に麺類の薬味としてや、漬け物などの風味付けなどに使用されます。

七味

七味唐辛子の略で、7種類の薬味や香辛料を調合したもの。唐辛子を中心に、山椒、陳皮、アサの実、ケシの実、シソの実、胡麻などがブレンドされていることが多い。唐辛子だけでつくられたものは「一味」、柚子が加えられたものは「柚子七味」と呼ばれています。

重曹

炭酸水素ナトリウムのこと。食品用のものは主にベーキングパウダーとして使用します。薬用・工業用もあるので、購入する際は注意して。

今回は基本的な日本の調味料のなかから、わかりにくい漢字のものをピックアップしました。食事をする時や食品を購入する際の参考にしてくださいね。

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