ヒマワリ 大切に育ててね 交通安全啓発プロジェクト 種を児童らへ配布 壱岐署

ヒマワリの種を受け取った壱岐市立箱崎小の児童=同校

 交通事故で亡くなった4歳男児が育てたヒマワリの種から生まれた交通安全啓発プロジェクトが広がっている。壱岐署は24日、芦辺町の市立箱崎小(嵩(だけ)和久校長、37人)で種を配り、児童らに交通ルールを守ろうと呼び掛けた。
 京都府警が取り組む「ひまわりの絆プロジェクト」。2011年に事故に遭った京都府の東陽大(あずまはると)ちゃんのヒマワリを全国各地で咲かせ、生きた証しを残したいという両親の願いが込められている。
 賛同した壱岐署員がもらい受けた種のうち、約30粒を署の花壇で育て、直径15センチ、高さ5センチの菓子缶いっぱいに増やした。
 この日、同校であった交通安全教室で、地域交通課交通係の上野創一巡査部長が種の由来を説明し、児童に手渡した。
 6年の冨田美月さん(11)は「陽大君が亡くなって両親が悲しんでいることをたくさんの人に伝えたい。大切に育てたい」と話した。種は、陽大ちゃんの誕生日である5月18日前後に校内の花壇に植える。
 同署では市内の全小学校に順次、種を配る。

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