金正恩氏との初会談、「遅刻魔」プーチン氏は遅れたか

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太田清

47NEWS編集長

太田清

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共同通信社入社後、広島支局、大阪社会部、外信部、経済部、ベオグラード支局、モスクワ支局、ローマ支局などを経て2016年より現職。イトマン事件、阪神大震災、コソボ紛争、ユーゴ空爆、モスクワ劇場占拠、アフガン紛争、ギリシャ財政危機、東日本大震災などを取材。

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北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(左)と握手するロシアのプーチン大統領=25日、ロシア・ルースキー島(AP=共同)

 世界の要人との会合で遅刻を繰り返すことで有名な「遅刻魔」ロシアのプーチン大統領だが、極東ウラジオストクで25日に行われた北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との初会談ではどうだったのだろうか。ロシア連邦政府の発行する新聞であるロシア新聞(電子版)によると、会談場所のルースキー島にある極東連邦大に最初に車で到着したのはプーチン大統領、その後、車列を組み金委員長が到着。プーチン氏は入り口で金委員長を出迎え、両首脳は握手した。

 会談は現地時間午後2時(日本時間同1時)すぎ、始まった。当初から午後1~2時の間に始まるとされていたことから、ほぼ予定通りと言っていいだろう。 

 一見すると、プーチン氏が陸路700キロをはるばる訪れた金委員長に誠意を示して出迎えたように見えるが、金氏は既に前日の24日にウラジオストクに到着。諸行事はあったものの、最大の目的であるプーチン氏との会談を1日待っていたわけだ。プーチン氏は前日は政府行事のため北西部サンクトペテルブルクに滞在。25日に専用機でウラジオ入りし、ヘリコプター、車を乗り継ぎ会場に到着した。 

 外国からの要人を待たせることで有名なプーチン大統領だが昨年11月、パリの凱旋門で開かれた第1次大戦終結100年の記念式典に遅れて到着、小雨が降る中、トランプ米大統領夫妻、メルケル・ドイツ首相、マクロン・フランス大統領ら60カ国以上の首脳らを待たせたことに対しては、さすがに国内でも批判を受けたが、反省したという発言は聞かない。 

 政治家だけでなく、英国のエリザベス女王やローマ法王フランシスコらに対しても遅刻を繰り返す遅刻魔だが、わが国の首相に対しても、もちろん例外ではない。今年1月モスクワで行われた首脳会談では理由説明もなしに安倍晋三首相を46分間待たせた。昨年5月のモスクワ会談で50分近く遅刻。9月に極東ウラジオストクで行われた会談は2時間半遅れ。2016年12月に来日した際には、安倍首相との会談場所である山口県長門市への到着が2時間40分遅れた。 

 17年7月にドイツ北部ハンブルクで行われた会談では、1時間半ほど遅れ、珍しくも会談冒頭で「おわびしたい」と遅刻をわびた。同年4月にモスクワで行われた会談でも、予定時間から30分遅れた。 

 肝心の金委員長との会談は相当突っ込んだ議論が行われたようで、ニュースサイト「ガゼータ・ルー」によると、当初50分間の予定の通訳だけを交えた1対1の会談は約2時間続いた。 (共同通信=太田清)