2188万円、社員に不透明な貸し付け 神戸市外郭団体 市長が初の監査請求

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神戸市の外郭団体「神戸新交通」が運行するポートライナー=神戸市中央区

 ポートライナーなどを運行する神戸市の外郭団体「神戸新交通」が、連帯保証人や返済方法を内規などに定めていない不透明な社員への貸付制度を設けていたことが25日、分かった。3月末に廃止するまでの15年半で、1人が2188万円を借りていた。同社株の8割近くを保有する同市は、客観的に調査するため、久元喜造市長名で市監査委員に監査請求した。

 市などによると、貸し付けは生活困窮者や経済的に支援しなければ社会生活に支障をきたす恐れのある社員が対象。利用したのは正社員1人で、2003年8月に1300万円、12年3月に888万円を借り、利息約460万円を含め全額返済したという。

 要綱には貸し付けの是非や金額、返済方法などは、常務取締役、総務課長、労働組合委員長、同書記長をメンバーとする審査委員会で審議すると定める一方、連帯保証人に関する定めはなかった。貸し付けの最高額は退職金額と定められていた。市議会で指摘があり、同社が調査していた。市長による監査請求は初めてという。

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 神戸市は25日、2013年度~18年9月、神戸新交通の労組役員が社の承認なく勤務時間の半分を組合活動に従事し離席していたとし、昨年10月に減給の処分とするとともに、過払いした給与を返還させていることを明らかにした。 (霍見真一郎)