<一問一答>新幹線長崎ルート「整備拒否」佐賀知事 地元意見抜き、あり得ない

与党検討委出席後、記者団の質問に答える山口知事=衆院第2議員会館

 佐賀県の山口祥義知事は26日、九州新幹線長崎ルートの整備方式を巡る与党検討委員会で新鳥栖-武雄温泉の新幹線整備に改めて反対を表明した。検討委終了後、山口知事と記者団の主なやりとりは次の通り。

 ▼検討委でどんな話をしたのか。
 関係者間で今まで合意されているのは武雄温泉-長崎の新幹線整備と、新鳥栖-武雄温泉は在来線を利用するということ。新鳥栖-武雄温泉についてこれまで新幹線整備を求めたことはないし、今も求めていない。地元の意思がない状況の中で前に進むことはあり得ないと申し上げた。

 ▼検討委から負担軽減策の提案があったのか。
 入り口の段階の議論がほとんどだった。長崎選出の議員からは「長崎のことを考えてほしい」と情に訴える話があった。佐賀県は当然、長崎県は仲間だと思っているし、西九州全体として振興していきたいという気持ちは変わらないが、今のスキームの中で短期的に何かの方針が決まることはあり得ないと申し上げた。ただ長期的にすべての門戸を閉ざすということではない。

 ▼「新幹線整備を求めていない」とは建設反対との理解でいいのか。
 武雄温泉-新鳥栖にフル規格やミニ新幹線を整備する気持ちはないということ。

 ▼対面乗り換え方式が長期化することになるが。
 今の状況下ではやむを得ない。効果を最大限生かせるよう全力でやっていく。

 ▼検討委では6月をめどに方向性を出す動きとなっているが。
 それはよく分からないが、少なくとも今日議論されている区間はすべて佐賀県内。地元の意見を抜きにしてというのは全くあり得ないし、あってはならないと思う。

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