とっておきの最新シカゴ

(タイトル画像:© clarkmaxwekk)

19世紀からアメリカの産業、流通の要として発展したシカゴ。美しい水をたたえたミシガン湖に、そびえる摩天楼、ティラノサウルスの化石やアート、建築、食…と、数え切れない魅力を持つこの街の、今、最もアツい観光名所に加え、絶対行きたい定番スポットを一挙紹介します!

ミシガン湖のほとりに広がる、中西部の大都市、シカゴ。日本人にとっては、観光の目的地というよりも、産業・金融の街、もしくは映画『The Untouchables』のギャングたち、はたまた『The Blues Brothers』のカーチェイスやリズム&ブルースのイメージが強いのではないでしょうか。ところが、実はシカゴは全世界から年間5000万人以上が訪れる一大観光都市なのです。

ニューヨークやハワイ、ラスベガスなどのように「コレ!」と言い切れる目玉がないだけに、日本人の間ではあまり観光地として認識されていませんが、シカゴの街には数え切れないくらいの魅力的な観光名所が存在しています。しかも公共交通機関が発達している上、ダウンタウン周辺に観光名所がたくさんあるので、歩いて、もしくは電車やバスで気軽に観光ができるのもうれしいかぎり。

長い歴史があると同時に、米国経済の要の一つであり、文化の流行に敏感。ヨーロッパ諸国を中心に世界各国からの移民が形成した多様な文化が入り交じり、ほかの街では出会えないユニークな観光名所に出会えるシカゴ。「アメリカ旅行には行きつくした!」という方、「どこか素敵な場所に出掛けたいなあ」と思っている方に、ぜひ出掛けてほしいシカゴの街の魅力を徹底的にご紹介します。

1. Chicago Athletic

Association Hotel

© Thomas Hart Shelby. Goat Rodeo Productions
Courtesy of Chicago Athletic Association Hotel

ミレニアムパークの向かいに2015年にオープンしたChicago Athletic Association Hotel。宿泊施設のカテゴリーには収まり切らない、シカゴの過去と現在を体現する、今シカゴに行くなら外せない注目のスポットです。

1893年に建てられたヴェネチアン・ゴシック様式の建物は、もともとはエリート富裕層限定(1972年までは男性限定)の会員制運動&社交クラブ、Chicago Athletic Association(CAA)の運動場であり、社交場でした。2007年にその歴史に幕を下ろすまで、この建物にシカゴの富裕層が集い、スカッシュや水泳、チェッカーに興じていたのです。

Courtesy of Chicago Athletic Association Hotel 食事もお酒も、テーブルサッカー、ビリヤードなどのゲームも存分に楽しめる、Game Room。

その建物が、歴史の重厚感を残しながらも、現代的な軽やかなアレンジを加えてホテルとしてオープン。客室に加えて、元ビリヤードルームを改装したバー&ゲームルームのGame Room、禁酒法時代にCAA会員限定でこっそりとお酒を出していたバーを再現したMilk Room(予約制)、さらに、ミレニアムパーク、グラントパーク、ミシガン湖が眼下に広がるルーフトップレストランのCindy's、レストランCherry Circle Roomなど、宿泊客以外も楽しめる施設で、その歴史を存分に味わえる粋な造りになっています。

同ホテルの歴史やデザインをもっと知りたいなら、Chicago Architecture Foundationが実施しているツアー(15ドル)も要チェック。

◎Chicago Athletic Association Hotel
12 S. Michigan Ave., Chicago(Loop)
☎844-312-2221
1泊$159~
http://chicagoathletichotel.com

絶景を楽しむシカゴの旅

© 360 CHICAGO

摩天楼で知られるシカゴの街の景色は、観光の何よりの見どころです。ダウンタウンの中心部、ループにあるアメリカで2番目に高いビル、Wills Towerの103階にあるSkydeck Chicagoからは、まさに息をのむような絶景が望めます。

この絶景に比肩するのは、マグニフィセントマイルにあるJohn Hancock Center 94階の展望台、360 CHICAGOからの眺め。地上からの高さでは劣るものの、眺望の良さではSkydeck Chicagoより上との評判もあるくらいです。昼間の景色も壮観ですが、街の灯りがともり始める日没30分前頃から見る夕焼けの景色や夜景もロマンチックです。

展望台以外にも、シカゴ証券取引所40階にあるEverest Restaurantや、オールドタウンのThe J. Parkerなどのレストランから絶景を楽しめます。

2. Skydeck Chicago/

Willis Tower

© Skydeck Chicago at Willis Tower ガラス製バルコニー「LEDGE」に挑戦!きゃ~。

超高層ビルの103階、地上1353ft(412m)にある展望台までは、エレベーターで約1分。年間170万人以上が訪れる人気観光スポットです。

233 S. Wacker Dr., Chicago(Loop)
☎312-875-9447
営業:4~9月 9:00am-10:00pm、10~3月 毎日10:00am-8:00pm
料金:$22(大人)、$14(3~11歳)、無料(2歳以下)、時間帯による割引や他の観光

※施設との割共通引券あり
http://theskydeck.com

3. 360 CHICAGO/John Hancock Center

360 CHICAGO 外側に飛び出すガラス戸「TILT」から1000ft下を覗き見!

景色と食事も一緒に楽しみたい人へは、360 CHICAGO上、95階のレストランThe Signature Room、もしくは96階のThe Signature Loungeへ。

875 N. Michigan Ave. 94th Fl., Chicago(Magnificent Mile)
☎888-875-8439
営業:毎日9:00am-11:00pm
料金:$20(大人)、$13(3~11歳)、無料(2歳以下)、TILTは別料金で$7
www.360chicago.com

4. Everest Restaurant

2012年ミシュラン一つ星に選ばれた絶品フレンチと共に、ダウンタウンとシカゴ川の景色を味わえます。

440 S. La Salle St. 40th Fl., Chicago(Loop)
☎310-663-8920
営業:火~ 木5:30pm-9:00pm、金5:30pm-9:30pm、土5:00pm-10:00pm
www.everestrestaurant.com

5. The J. Parker

© photo credit

Hotel Lincolnの13階にある、カクテルとタパス料理のレストラン。眼前には、広大なミシガン湖と、きらめくダウンタウンの景色が広がっています。

1816 N. Clark St. 13th Fl., Chicago(Old Town)
☎312-254-4747
営業:月~木5:00pm-1:00am、金4:00pm-1:00am、土日3:00pm-1:00pm
www.jparkerchicago.com

建築を楽しむ旅・その1巨匠フランク・ロイド・ライト

Courtesy of Frank Lloyd Wright Trust. Photographer: Tim Long

シカゴのダウンタウンで目立つのは、シカゴ派と呼ばれる商業的高層建築の発展になくてはならない活動をした建築家グループによる高層建築。帝国ホテルや自由学園明日館の設計でも知られる建築家、フランク・ロイド・ライトもキャリアの初期7年間には、シカゴ派の建築事務所に勤務していました。若きライトがアシスタント建築家として関わったシカゴ派代表作の一つがループにあるRookery Building(The Rookery)で、ライトは1905年に同ビルのロビーのリモデルも手掛けました。

1893年に独立後、ライトはプレイリースタイル(草原様式)と呼ばれる独自の建築様式を発明。水平線が強調された同様式の代表作がシカゴ大学構内にあるFrederick C. RobieHouse。機能美を追求したライトの真骨頂であり、モダニズム建築の傑作と言われています。

この他、オークパークにはライトの自邸&スタジオがある他、その周囲にはライトの事務所のデザインによる家が数多く集まっています。また、ダウンタウンから電車で1時間ほど北に行ったところには、ライトのデザインによるBach Houseもあります。いずれも邸内はツアーでのみ見学が可能。建築物ごとのツアーに加えて、3カ所を一挙に回るツアーもあります(詳細はwww.flwright.org)。

6. Frank Lloyd Wright Home and Studio

951 Chicago Ave., Oak Park(Oak Park)
ツアー:3~12月10:00am-4:00pm、1 & 2月土日10:00am-3:00pm
Guided Interior Tour:$17(大人)、$14(学生、65歳以上)、無料(3歳以下)

7. Robie House

Courtesy of Frank Lloyd Wright Trust. Photographer: Tim Long

5757 S. Woodlawn Ave., Chicago(Hyde Park)
ツアー:木~月10:30am-3:00pm
Guided Interior Tour:$17(大人)、$14(学生、65歳以上)、無料(3歳以下)

8. The Rookery

Courtesy of Frank Lloyd Wright Trust.

209 S. LaSalle St., Chicago(Loop)
ツアー:平日12:00pm(8月以降
は11:00amにも開催)
$7(大人)、$5(学生、65歳以上)

9. Bach House

Courtesy of Frank Lloyd Wright Trust. Photographer: James Caulfield

7415 N. Sheridan Rd. Chicago(Rogers Park)
ツアー:5月初旬~10月中旬火木11:00am-3:00pm
料金:$12(大人)、$10(学生、65歳以上)
宿泊可(詳細はhttps://www.emilbachhouse.com/

建築を楽しむ旅・その2街中のユニーク建築

Credit: Adam Alexander Photography

建築に興味がある人なら垂涎、たとえ興味がなくとも興味をそそられる建造物があちこちに建つシカゴ。街を歩けば、シカゴ川にかかる跳ね橋、Michigan Avenue Bridge(DuSable Bridge)など、今も現役で使われているユニークな歴史的建造物に出くわします。

この橋を北に渡ってすぐ左手に見えるのが、時計台のあるThe Wrigley Building。チューインガムメーカーWrigleyの本社ビルであり、優美なルネッサンス調の建物は、向かいのゴシック様式のTribune Towerと並んでシカゴの建築の様式美を味わえるランドマーク的存在です。

このMichigan Ave.をさらに北に歩いたマグニフィセントマイルには、全米で2番目に古い給水塔、Chicago Water Towerがあります。シカゴの街を壊滅させた1871年のシカゴ大火で焼け残った現存する唯一の建築物です。シカゴ大火からの復興をきっかけにシカゴ派が発展したことを考えると、シカゴの建築史を語る上で欠かせないシンボルとも言えそうです。

反対にMichigan Ave.を南下してみれば、思わず歓声を上げてしまいそうな面白い建築物が集まるミレニアムパークが左手に現れます。

キラキラと輝きを放っていて、遠くからでも目立つのは、豆のような形をしていることから通称「Bean」と呼ばれているCloud Gate。屋外コンサートホールながら格子状の音響装置で、室内と変わらないレベルのクリアな音響設備が整ったフランク・ゲリー設計のJay Pritzker Pavilionも非常に独創的なデザインで有名です。ここでは、夏場はほぼ毎日コンサートが開催されています。

加えて園内には、スペインの彫刻家ジャウミ・プレンザによるCrown Fountainも。向かい合って立つ高さ50ftの2つのガラス製タワーに巨大な人の顔が浮かび上がるとともに、水が流れ落ちる強烈なインパクトのアートで、子どもたちが大興奮で周囲を駆け回っています。

そして、シカゴの建築で忘れてはならないのが、外野フェンス一面を青々としたツタが覆い、「全米で最も美しい球場」との呼び声も高いWrigley Fieldでしょう。メジャーリーグベースボール、シカゴ・カブスの本拠地で1914年築。1912年築のボストン・レッドソックスの本拠地、Fenway Parkに次いで、全米で2番目に古い球場です。

10. Cloud Gate

ねじれて映る景色をバックに愉快な写真が撮れる、シカゴ随一
の人気撮影スポット。(Millennium Park内)

11. Michigan Avenue

Bridge (DuSable Bridge)

大型船が航行するときは、今も橋が跳ね上げられ、渋滞することも…。
場所:Michigan Ave.のIllinois St.とWachker
Dr.の間

12. The Wrigley Building & 13. Tribune Tower

© City of Chicago

左手の時計台のあるのがThe Wrigley Building.。その向かいがTribune Tower。
12の場所:400-410 N. Michigan Ave.
Chicago(Magnificent Mile)
www.thewrigleybuilding.com

13の場所:435 N. Michigan Ave., Chicago(Magnificent Mile)

14. Marina City

Credit: Adam Alexander Photography

Michigan Avenue Bridgeのすぐ西側。とうもろこしのような奇抜な外観が目を引く、コンドミニアム、Marina City。
場所:River North
www.marinacity.org

15. 330 North Wabash

© mirshasha

Marina Cityも後ろの330 North Wabashも、現代デザイン&建築の祖、バウハウスの流れを組む建物。ナチスの台頭により閉校に追い込まれたバウハウスは、ここシカゴでニューバウハウスとして復活し、今もイリノイ工科大学の一学科としてその哲学を継承しています。
場所:River North|330 N. Wabash Ave., Chicago(The Langham Chicago)

16. Chicago

Water Tower

© City of Chicago

シカゴ大火を焼け残ったHistoric Water Tower。
場所:806 N. Michigan
Ave., Chicago(Magnificent Mile)

17. Crown

Fountain

Credit: Adam Alexander Photography

表情に合わせて水が流れるCrown Fountain。
場所:201 E. Randolph
St., between Michigan Ave. and
Columbus Ave., Chicago(Millennium Park)
毎日6:00am-11:00pm

18. Wrigley Field

© City of Chicago

全米で最も美しい球場と言われるWrigley Field。
球場ツアーは4~10月実施で、一般$25、1歳以下無料。
1060 W. Addison St., Chicago(Wrigleyville)
☎773-388-8270
http://chicago.cubs.Flb.com

ユニーク建築、まとめて見学!

Chicago Architecture Foundation River Cruise
船の上からシカゴ川沿いの50以上の建物を解説付きで見学

2016年は4月から実施
所要時間:90分
料金:$42~$46

Must\-See Chicago

シカゴの必見建築を総なめ。電車&徒歩で名建築を見学するツアー
所要時間:90分
料金:$20

Historic Treasures of Culture and Commerce
Michigan Ave.とState St.沿いの19世紀後半から
20世紀の代表的建築物を見る徒歩ツアー
所要時間:120分
料金:$20

※この他にも多種多様なツアーあり。いずれのツアーも詳細・予約は、Chicago Architecture Foundation(www.architecture.org)。

やっぱり面白い定番観光スポット

© Choose Chicago

定番の観光スポットには、やはり、それが定番である理由があります。絶景、建築…と、ここまで紹介してきたもの以外のシカゴの定番観光スポットと言えば、ミュージアムでしょう。ミュージアムと言っても、アートに特化した美術館ばかりではありません。街の歴史の長さと比例するようにして、シカゴにはさまざまな分野のミュージアムが集まっています。

© Choose Chicago The Art Institute of Chicago

30万作品以上を所蔵するアメリカ三大美術館の一つ、The Art Institute of Chicagoや、全米第2位の入場者数を誇る科学産業博物館、The Museum of Science and Industry、ティラノサウルス「スー」の化石で知られる自然史博物館、The Field Museumなど、アメリカが世界に誇る質と規模のミュージアムを訪れずにシカゴの魅力は語り尽くせません!

19. The Art Institute of Chicago

Credit: Adam Alexander Photography

アメリカ三大美術館の一つ。教科書で一度は見たことがあるスーラによる点描の「グランド・ジャット島の日曜日の午後」に、ゴッホの「アルルの寝室」といった印象派、ポスト印象派に代表される近代芸術セクションが有名どころですが、グラント・ウッドの「アメリカン・ゴシック」やエドワード・ホッパー作「ナイトホークス」といったアメリカ近代絵画の代表作、圧巻の浮世絵コレクションをはじめとする東洋美術コレクションもお見逃しなく。館内には、シカゴ派の代表作であるかつてのシカゴ証券取引所の一部も展示されています。

111 S. Michigan Ave., Chicago(Grant Park)
☎312-443-3600
営業:金~水10:30am-5:00pm、木10:30am-8:00pm
料金:$25(一般)、$19(65歳以上、学生)、無料(13歳以下)、木5:00pm-8:00pm無料
www.artic.edu

20. The Museum of Science and Industry

Credit: Adam Alexander Photography

最先端技術を使った体験型の宇宙や大自然、未来のエネルギーについての展示、飛行機や船、炭鉱といった産業・技術の発達を実物を目の前に学べる展示など、子どもを押しのけて大人が夢中になってしまいそうな展示が多数。中でも米国にある唯一のドイツの潜水艇、Uボートの体験ツアー(別料金)では、実際に入口が閉まる趣向もあって、普段の生活ではできない"体験"が同ミュージアムの売りと言えそうです。

5700 S. Lake Shore Dr., Chicago(Jackson Park)
☎773-684-1414
営業:毎日9:30am-4:00pm、6~8月などに9:30am-5:30pmに延長
料金:$1(8 大人)、$1(1 3~11歳)、無料(2歳以下)、一部特別料金の展示ありダウンタウンからはバス(#2、#6、#10)が便利
www.msichicago.org

21. The Field Museum

© Choose Chicago

全米最大級のティラノサウルスの化石「スー」で知られるThe Field Museumもぜひ出かけたい場所の一つ。植物、動物、地質、そして人類についての展示を作品とする博物館で、恐竜をはじめとする動物の剥製やピラミッドの玄室の複製の展示、世界各地の先住民についての人類学的、文化的展示など、好奇心を刺激する展示が豊富です。

1400 S. Lake Shore Dr. Chicago(Museum Campus)
☎312-922-9410
営業:毎日9:00am-5:00pm
料金:$35(一般)、$30(学生、65歳以上)、$24(3~11歳)
www.fieldmuseum.org

Museum Campus

Grant Parkの南にはThe Field Museumをはじめ、 世界最大級の屋内水族館Shedd Aquarium、アメリカ初のプラネタリウム、Adler Planetariumなど、複数のミュージアムが集まったMuseum Campusと呼ばれるエリアがあります。

22. Shedd Aquarium

© Choose Chicago

1200 S. Lake Shore Dr., Chicago
(Museum Campus)
☎312-939-2438
夏:毎日9:00am-6:00pm、冬:月
~金9:00am-5:00pm、土日9:00am-6:00pm、特別開館延長日はウェブ参照
料金:$8(大人)、$6(子ども)
www.sheddaquarium.org

23. Adler Planetarium

Credit: Adam Alexander Photography

Adler Planetariumは絶景スポットとしても有名。毎月第3木曜の午後6時から10時は「Adler After Dark」と題し、21歳以上限定で特別開館を行っていて、きらめくシカゴの夜景をアルコール片手に楽しめます。

1300 S. Lake Shore Dr., Chicago
(Museum Campus)
☎312-922-7827
営業:月~金9:30am-4:00pm、土日9:30am-4:30pm
料金:$12(65歳未満)、$8(3~18歳)
www.adlerplanetarium.org

24. Navy Pier

© Choose Chicago

ミシガン湖に桟橋状に突き出したNavy Pierには、巨大観覧車をはじめとする遊園地エリアや、体験型ミュージアムChicago Children's Museumなどがある家族向けエリア、ビアガーデンエリアなど、子どもも大人も楽しめるエンタメ施設が並んでいます。夏には、Navy Pier近くのビーチは、遊泳や日光浴、カヤックをする人たちで賑わっています。夏の旅行は水着をお忘れなく。

600 E. Grand Ave., Chicago(Streeterville)
☎800-595-7437
営業:オープン時間は季節・施設により異なる
料金:入場無料
https://navypier.com

シカゴの食が最近おいしい!

Eataly Chicago

アメリカ版料理の鉄人『Iron Chef America』 の放映や食の安全や質への関心の高まりから、この10年ほどでアメリカの食のレベルは急上昇したと言われていますが、シカゴのフードシーンもその例外ではありません。

The Kitchen Chicagoはシカゴ派による1914年築の美しい歴史的建造物内にあります。牡蠣をはじめ新鮮なシーフードが並ぶバーエリアは一人でも入りやすく、一人旅にも使い勝手が良さそう。

中西部らしく、ステーキやポークリブなど肉がメインの伝統ある高級レストランが今も愛されているのは言うまでもなく、地産地消や農場直送を掲げたヘルシー志向で、ナチュラルな雰囲気のレストランや、ラーメンをはじめとしたアジア系のレストランも、食の激戦区シカゴでを削っています。

ディープディッシュピザやシカゴドック、イタリアンビーフサンドイッチなどの定番の味も進化中。例えばループにあるU.B. Dogs(185 N. Franklin St.Chicago|www.ubdogs.com)などと、低価格を保ちつつもグルメな方向に質を追求する店も続々登場しています。

今、シカゴでしか食べられない極上の食、旅の間にぜひ味わってみてください。

25. Eataly Chicago

食のエンターテインメント 最近おいしい!施設、と言える店。2フロアに、ハム売り場、パン売り場、チーズ売り場など、さまざまなイタリアの食材を売るコーナーが設置されていて、ワインバーで買ったワインを片手に各売り場で試食…なんてこともできます。ピザ&パスタ専門店、魚&野菜専門店、ブリューパブなど6つのレストランにカフェも併設。

43 E. Ohio St., Chicago(River North)
☎312-521-8700
レストランごとに営業時間は異なる
www.eataly.com/us_en/stores/chicago

26. The Kitchen Chicago

オシャレなのに肩肘張らない雰囲気のせいか、活気あるオープンキッチンの眺めのせいか、家に帰ったようなくつろいだ気分になるニューアメリカンのレストラン。地元の旬の食材を使った、シンプルでおいしい料理が身上。目の前にはシカゴ川が広がっています。

316 N. Clark St., Chicago(River North)
☎312-836-1300
毎日11:00am-10:00pm
http://thekitchen.com/the-kitchen-chicago

27. Sawada Coffee

Sawada Coffeeの名物は、道具を使わず、ピッチャーからの注ぎだけで絵を描くフリーポアラテアート

フリーポアラテアートでアジア人初のワールドチャンピオンになり、今や世界中にファンを抱える、バリスタ澤田洋史さんによるアメリカ第1号店!同店の地下には、日本の味そのものの豚骨中心のラーメン店、High Five Ramenもあります。

112 N. Green St., Chicago(West Loop)
月~金7:00am-4:00pm、土日8:00am-
4:00pm
http://sawadacoffee.com

28. High Five Raman

© Kari Skaflen クリーミーな豚骨ラーメンを召し上がれ。High Five Ramenには、ビールやウイスキーなどお酒も多数そろっています。

112 N. Green St., Chicago(West Loop)
営業:火水6:00pm-12:00am、木~土6:00pm-1:00am、日月休
http://highfi veramen.com

シカゴ観光にお得なパスあり!

CityPASS

360 CHICAGO、Skydeck Chicago、The ArtInstitute of Chicago、Shedd Aquarium、The Field Museum、The Museum of Science and Industry、このうちの4つ以上に行こうと考えているなら、CityPASSがオトク。5つの人気観光スポットがVIP価格から最大54%オフで、大人は96ドル、子ども(3~11歳)は79ドル。詳細はwww.citypass.com/chicagoを要チェック。

Go Chicago Card

CityPASSに含まれる観光名所のほか、Frank Lloyd Write Home and Studio Tour、Architecture River Cruiseなど、25カ所が含まれた観光パス。1、2、3、5日券の4種類があり、2日券で$120(大人)、$84(3~12歳)などで、最大で通常の入場料金より55%オフに。詳細は「Go Chicago Card」で検索。

シカゴ通のオススメ

近郊の旅

森部壮平さん Gulliver USA, Inc.のCorporate Manager。ロサンゼルス赴任前は、2012年から2014年までシカゴに駐在。

シカゴのダウンタウンに住んでいる日本人の多くは金融・商社・政府関係または学生で、その他多くの駐在員は家族の学校区等を考慮してアーリントンハイツやシャンバーグ、パラタインという郊外の街に暮らしています。そうした郊外には、森や池に囲まれた壮大な公園も多数。公園ではBBQもできます。写真はそうした公園の一つ、Busse Woods(Ned Brown Preserve)。ダウンタウンから少し郊外へ出ると、四季のあるシカゴならではの美しい森が楽しめます。

また、シカゴの生活に慣れてくると、少し離れた場所に観光に行くことが増えてきます。ミシガン、アイオワ、インディアナ、オハイオ、ケンタッキーなど、中西部に住でいるからこそ観光に行くようなエリアです。シカゴから最も気軽に行けるのは、ウィスコンシンのミルウォーキーでしょう。実はシカゴからはウィスコンシンがすぐ近くで、郊外からは車で約1時間、ダウンタウンからは約1時間半ほど。私はシカゴ滞在中に頻繁にNBAを見に行きましたが、NBAのChicago Bulls戦は人気チームと対戦するときなど、前衛シートはとても高額でチケットもなかなかとれないのですが、ウィスコンシンのBucks戦であれば、人気チームとの対戦も格安で前方のシートで見ることができて非常に重宝していました。

Busse Woods(Ned Brown Preserve)

せっかくなのでウィスコンシンを掘り下げてみると、このウィスコンシン出身でシカゴで働いているアメリカ人も多く、彼らは時々ウィスコンシンとの州境に行くのですが、そのお目当てはウィスコンシンにしか売っていない、とある製品なのです。

© Russ Neumeier

その一つは、New Glarus Brewingのビール「Spotted Cow」!アメリカの一般的なビールはライトですが、これはライトビールでありながら濃厚な味です。

もう一つのお目当てのウィスコンシンチーズも非常に濃厚な味。ヨーロッパからの移民がもたらしたウィスコンシンのチーズ造りは19世紀にまで遡り、アメリカで生産されているチーズのほぼ4分の1がウィスコンシン産です。Maple-Leaf Cheese Co-Opの「Fresh Cheddar Cheese Curds」は明らかに地元でしか販売していないようなチープなパッケージなのに、味はどの既製品よりも満足という感動の一品です。

このビールもチーズも、州境を越えた途端にガソリンスタンドやコンビニなどに出現しますので、シカゴ旅行の際にはウィスコンシンまでぜひ足を延ばしてみてください。

シカゴ通のオススメ

レストラン

Photo by Anthony Tahlier Girl and the Goat
正田美和さん 弁護士。Jenner & Block LLP所属。 2007~08年シカゴ在住。

2007年夏から08年夏まで、シカゴのRiver Northエリアに住んでいました。08年夏にロサンゼルスに移った後も、所属している法律事務所のメインオフィスがシカゴにある関係で、年に4、5回はシカゴに行っています。

最近シカゴで人気のエリアは、シカゴ川周辺やUnion Stationの西側に位置するWest Loopエリアです。West Loopは、私が住んでいた07年頃はまだ工業地帯のような感じで、どちらかというと危険なのであまり近寄ってはいけない場所という印象でした。昨年夏にシカゴ在住の友人が「最近WestLoopに良いお店がたくさんできた!」というので、半信半疑で行ってみたところ、ニューヨークのSOHOやChelseaにあるような素敵なレストランやバーがW. Randolph St.沿いにたくさんできていて、驚きました。このあたりは夏には野外フェスティバルも多数開催されます。

シカゴ川沿いは歴史的建築の宝庫。川沿いの階段に座って、コーヒーを片手に建築を眺めるのも一興です。

タパスタイプのお店も多いWest Loopでは、レストランやバしごするのが断然お勧めです。右の写真は、人気店のGirl and Goatでタパスとワインを少しいただいた後、別の人気店Au Chevaiの順番待ちをしつつバーでひと息しているところ。

シカゴリバー沿いの整備も昨年ついに終わって、夏には川沿いの階段に座ってランチをしたり散歩したりする人もたくさん見掛けました。

29. Girl and the Goat

インテリアも料理の盛り付けも、味もサービスも、そここ
こにヒネリが効いていて、食事が楽しくなります!2010年
のオープン以後人気沸騰のニューアメリカン。

809 W. Randolph St., Chicago(West Loop)
☎312-492-6262
営業:日~木4:30pm-11:00pm、金土4:30pm-12:00am
http://girlandthegoat.com

30. Au Cheval

© Kari Skaflen

「卵」へ情熱を燃やし続けるAu Cheval(意味は「卵焼きを上に載せて」)。ブランチからディナーまで、卵を載せた料理と、いろんなカクテルやコーヒーを出しています。

800 W. Randolph St., Chicago
☎312-929-4580
月~土11:00am-1:00am、日10:00am-12:00am
http://auchevalchicago.com

avec
大見芳武さん シカゴのフリーペーパー『Q Magazine』オーナー。アメリカ在住約20年。

近年シカゴには、面白いレストランやバーが続々できています。最近のお気に入りは、3 Arts Club Cafe。シカゴのレストラン業界のスターBrendan Sodikoffが手がけた12軒目の店で、1914年に建てられた歴史ある女性限定の会員制芸術クラブThe Three Arts Clubの建物を使い、店の名前もそこに由来しています。

West Loopでは、ミシュランの星付きレストランBlackbirdもリードするシェフによるフレンチのavec、ビール、ポーク、オイスターなどがメインのヨーロピアン料理店The Publican、ブランチや軽食ならThe Allisなどがおすすめです。日本食なら、創作おまかせ寿司のMomotaro、米系雑誌にもよく登場するARAMIなどが人気があります。Momotaroは地下のバーも面白いですよ。

カクテルを楽しむなら、グラント・アケッツが手掛けた前衛的カクテルバーThe Aviaryも良いですし、入口が隠し扉になっているThe Violet Hourもぜひ出かけてほしい場所。ルールがいろいろあるのですが、逆にそれが興味をそそります。

景色とカクテルを楽しむなら、Trump Tower16階のThe Terrace。同じくTrump Tower 2階のREBARからはシカゴ川の水面を間近に見ながらくつろげます。あまり知られていないのは、リバーノースにあるHoliday Inn Chicago Mart Plaza 15階のCityscape Bar。キレイな夜景が見られるのは何も展望台ばかりではありません!

31. 3 Arts Club Cafe

予約は受け付けませんが、待つ間に5フロアにわたるオ
シャレな家具のショールームを見て回るのも良さそう!

1300 N. Dearborn St., Chicago(Gold Coast)
☎312-475-9116
月~土10:00am-8:00pm、日11:00am-6:00pm
http://3artsclubcafe.com

32. avec

615 W. Randolph., Chicago(West Loop)
☎312-377-2002
営業:月~木11:30am-2:00pm・3:30pm-12:00am、金11:30am-2:00pm・3:30pm-1:00am、土3:30pm-1:00am、日10:00am-2:00pm・3:30pm-12:00am(バーは日~木3:30pm-1:00am、金土3:30pm-2:00am)
http://avecrestaurant.com

33. Momotaro

左写真:Galdones Photography 右写真:© Barry Brecheisen

820 W. Lake St. Chicago(West Loop)
☎312-733-4818
営業:月~木5:00pm-10:30pm、金4:30pm-11:00pm、土4:30pm-12:00am、日4:30pm-10:30pm
www.momotarochicago.com

34. The Violet Hour

© Joni Kat Anderson

1520 N. Damen
Ave., Chicago(Wicker Park)
☎773-252-1500
営業:日~金6:00pm-2:00am、土6:00pm-3:00am
http://theviolethour.com

シカゴの交通

ひと口メモ

Credit: Adam Alexander Photography

シカゴ市内は、CTA(Chicago Transit Authority)運営の高架鉄道や地下鉄、バスなどがくまなくカバー。オヘア国際空港からダウンタウンへはCTA地下鉄のブルーラインで約40分(片道$5、ダウンタウン発は$2.25)。詳細はwww.transitchicago.com

天気の良い日のダウンタウン散策なら、レンタサイクル「Divvy」が便利で楽しい。24時間パス($9.95、30分レンタル込)を購入すれば、後は時間ごとに課金。街のあちこちにあるレンタルステーションで借り、返却できます。詳細はwww.divvybikes.com

シカゴ・ダウンタウン地図

※このページは「ライトハウス・ロサンゼルス版 2016年3月1日号」掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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