国民、自由合併 両党県連「野党共闘へ評価」、自民県連「乱立状態で当然」

 国民民主と自由が合併に合意した26日、両党の県連幹部からは安倍政権への対抗軸確立に向けた「一つのステップ」と評価する声が聞かれた。一方、自民県連の幹部は「乱立状態なので結集は当然」と冷静に受け止めた。

 夏の参院選を控える中での合併。衆参ダブル選もささやかれ、国民県連の渡辺敏勝幹事長は「参院選に向けて野党として大きな固まりをつくる必要がある。野党の結集が広がっていけば」と期待する。
 「政党がなくなるのは残念だが、野党共闘に向けた大きな一歩。政権交代を可能にする結集を期待したい」。自由県連の末次精一代表もこう評価した。一方で「感情的な部分で(合併に)反対する議員もいるのでは。国民の生活のための政治をするという大きな目標を持てるかどうか」と懸念も口にした。
 合併で注目される野党共闘。ほかの野党の受け止め方には微妙な温度差も。立憲民主県連の松永隆志幹事長は「選挙などで協力はするが、まずは自分たちの足固めをしたい」。共産県委員会の山下満昭委員長は「野党共闘に向けて結束が深まっていくことを期待する。夏の参院選では統一候補者で(自民と)戦う方向で協議してほしい」と語った。社民県連の吉村庄二代表は「(対抗軸として)期待はするが、先を見据えて他の野党も含めてつなげていく必要がある」との考えを示す。
 こうした野党に対し、自民県連の中島廣義幹事長は「野党は二大政党をつくるといいながら乱立している状態。結集するのは当然だ。(夏の参院選長崎選挙区では)相手が女性候補というのは脅威だ。県議会で自民会派が分裂した中でいかに戦うかが課題」と気を引き締めた。

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