イチロー、松井秀喜、古田敦也、阿部慎之助… 平成の「名球会入り」打者は32人

MLBでプレーしていたマリナーズ時代のイチロー(左)とヤンキース時代の松井秀喜【写真:Getty Images】

平成時代の「名球会」入会選手は…落合やソリアーノは資格満たすも入会せず

「日本プロ野球名球会」は、日本プロ野球で偉大な功績を残した選手を顕彰し、野球を通じての社会貢献を行う団体だ。通称「名球会」。

「名球会」の入会資格は当初、投手は「通算200勝」、打者は「通算2000本安打」の2つだけだったが、のちに「日米通算」も可能となった。さらに「250セーブ」も入会資格となった。また当初は「昭和生まれ」となっていたが、現在は「昭和以降生まれ」となっている。

 平成時代の「名球会」入会選手の打者の顔ぶれを見ていこう。

【打者編】達成日順。安打数は最終。現役選手は4月25日現在。※は、入会資格を有しながら入会していない例。

平成2年8月21日 大島康徳(日本ハム)2204安打
平成4年7月8日 新井宏昌(近鉄)2038安打
平成7年4月15日 落合博満(巨人)2371安打 ※
平成12年8月18日 秋山幸二(ダイエー)2157安打
平成12年9月6日 駒田徳広(横浜)2006安打
平成15年7月5日 立浪和義(中日)2480安打
平成16年5月21日 イチロー(マリナーズ)4367安打(日1278/米3089)
平成16年6月4日 清原和博(オリックス)2122安打
平成17年4月24日 古田敦也(ヤクルト)2097安打
平成17年6月23日 野村謙二郎(広島)2020安打
平成18年5月11日 石井琢朗(広島)2432安打
平成19年5月6日 松井秀喜(レイズ)2643安打(日1390/米1253)
平成19年5月17日 田中幸雄(日本ハム)2012安打
平成19年9月1日 前田智徳(広島)2119安打
平成20年4月12日 金本知憲(阪神)2539安打
平成21年8月15日 松井稼頭央(西武)2705安打(日2090/米615)
平成23年5月5日 小笠原道大(中日)2120安打
平成24年4月28日 稲葉篤紀(日本ハム)2167安打
平成24年5月4日 宮本慎也(ヤクルト)2133安打
平成24年6月24日 小久保裕紀(ソフトバンク)2041安打
平成25年4月6日 アレックス・ラミレス(DeNA)2017安打
平成25年5月1日 中村紀洋(DeNA)2106安打(日2101/米5)
平成25年5月6日 谷繁元信(中日)2108安打
平成25年7月26日 井口資仁(ロッテ)2254安打(日1760/米494)
平成25年8月7日 アルフォンソ・ソリアーノ(ヤンキース)2097安打(日2/米2095)※
平成27年6月11日 和田一浩(中日)2050安打
平成28年4月26日 新井貴浩(広島)2203安打
平成28年6月25日 福留孝介(阪神)2326安打(日1828/米498)
平成29年6月11日 青木宣親(ヤクルト)2250安打(日1476/米774)
平成29年6月3日 荒木雅博(中日)2045安打
平成29年8月13日 阿部慎之助(巨人)2089安打
平成29年9月8日 鳥谷敬(阪神)2071安打
平成30年5月9日 内川聖一(ソフトバンク)2067安打
平成30年9月22日 福浦和也(ロッテ)2000安打

 平成に入って34人の打者が入会資格を得て、このうち32人が入会している。最年長は、平成最初の入会者である大島康徳(1950年10月16日生まれ)で、68歳。最年少は現ソフトバンクの内川聖一(1982年8月4日生まれ)で36歳だ。

「日米通算」を単純に適用するとウィリー・デービスやレジー・スミスなど、MLBで2000本を打ったのちにNPBでプレーした選手が含まれてしまう。なので「NPBでの初安打から起算しての日米通算」という条件が追加された。だから現DeNA監督のアレックス・ラミレスは来日前にMLBで86安打しているが、これは合算されていない。

 反対にアルフォンソ・ソリアーノは、ドミニカ共和国のカープアカデミーから広島に入団し、NPBで2安打したのちにMLBに移籍。2095安打した。入会資格はあるが、入会していない。

 打者の場合、選手寿命が延びている。また「名球会」が打者の大きな目標となっているので、令和の時代も達成者は増え続けるだろう。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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