【MLB】野球で歓喜のド派手パフォは是か非か…米の他競技記者「日本は楽しさで溢れてる」

25日のオリックス戦でサヨナラホームランを放ったソフトバンク・明石健志【写真:藤浦一都】

米メディア「ジ・アスレチック」のバンニーニ記者がツイッターで提言

 17日(日本時間18日)に行われたホワイトソックス-ロイヤルズ戦で、ホワイトソックスのティム・アンダーソン内野手ら4人が退場となる乱闘騒動が起きた。MLB公式ツイッター、公式インスタグラムはその乱闘シーンを動画で紹介。ファンの間で議論となっている。

 “問題”はアンダーソンの“バット投げ”が発端だった。4回2死で先発右腕ケラーから通算50号となる左越え4号ソロ。よほど会心の当たりだったのだろう。その直後に自軍の三塁ベンチ方向へバット投げを決めている。その行為が気にいらなかったのか。ケラーは6回先頭でアンダーソンの臀部付近に92マイル(約148キロ)の直球をぶつけた。アンダーソンは当てられた瞬間、ケラーへ歩み寄る。両軍ベンチから首脳陣、選手が飛び出した。事態は1度は収まったかに見えたが、一塁線付近でレンテリア監督らが言い合いに。この騒動でホワイトソックスのアンダーソンとレンテリア監督、ロイヤルズのケラー、ウィルソン・ブルペンコーチの計4人が退場処分となった。

 本塁打を放った後のド派手なパフォーマンスは相手への挑発行為、慎むべき―。MLBなど米国ではこんな見解が目立つが、決してそれだけではないようだ。米メディア「ジ・アスレチック」のクリス・バンニーニ記者は自身のツイッターで、こんな見解を示している。

「誰かが楽しむ時はどんな時も論争になる。ラテンアメリカや日本の野球の試合は楽しさで溢れるもの。だから、『ここ(メジャーリーグ)ではそうあるべきではない』という根拠はない」

 同記者は米国で絶大な人気を誇る大学スポーツを中心に取材する記者だ。大リーグ球界はマンフレッドMLBコミッショナーが野球ファンの底辺拡大を求めて試合時間短縮に躍起となっているが、同記者は「野球の最大の問題は試合の長さではない」と断言している。

 米国ではソフトバンクの明石健志内野手が25日のオリックス戦でサヨナラ弾を放った後に見せたバク宙ホームインにも注目。球場が大きく沸いたパフォーマンスをMLB公式サイト内の人気コーナー「Cut4」が紹介すると、米ファンからは賛否両論が沸き起こった。多くのファンを魅了するパフォーマンスはダメなままなのか。もっと議論の余地はありそうだ。(Full-Count編集部)

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