2018年はマクラーレン・レーシングの歴史の中でも最悪の決算に。2017年収益の半分以下となる大幅減収

 F1におけるマクラーレンの2018年シーズンについては特筆すべきことはないが、決算結果においては同社の歴史始まって以来最悪の年となった。

 2017年のマクラーレンは、ヘリテージコレクションの一部であるクラシックカーを厳選された収集家へ売却したことにより、かろうじて100万ポンド(約1億4400万円)の利益を出すことができていた。

 2018年、マクラーレンはさらに多くのクラシックカーを手放したが、それもエンジンサプライヤーのホンダとのパートナーシップ終了に伴う大きな損失を埋め合わせるには十分ではなかった。

 2017年まで、マクラーレンはホンダの潤沢な商業スポンサーシップと無料のエンジンによって、収益を確保することができていたのだ。

 だがチームの分配金の減少と、スポンサーの増加が予想を下回ったことから、マクラーレン・レーシングの収益は2017年の2億900万ポンド(約301億7400万円)から、2018年は1億3200万ポンド(約190億6600万円)へ減少し、最終的には9600万ポンド(約138億6200万円)へと大きな落ち込みを見せた。

 しかしながらマクラーレン・グループ全体では、昨年の売り上げは目覚ましい進歩を遂げている。

 マクラーレン・オートモーティブの市販車の需要が堅調であり、また、子会社のマクラーレン・アプライド・テクノロジーズがわずかながらも収益を上げたことから、マクラーレン・グループの収益は2017年の8億7100万ポンド(約1257億9000万円)から2018年は12億5600万ポンド(約1813億9800万円)へと、著しい上昇を見せた。

 ただしマクラーレン・レーシングの大幅な減収は、グループの純利益を2017年の4300万ポンド(約62億800万円)から2018年は480万ポンド(約6億9300万円)にまで下落させている。

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