サッカーグッズで人気なチームと言えばリヴァプールやバルセロナといった強豪チームの名前があがる。しかし、その一方で隠れて人気のあるチームがある、その筆頭がパリ・サンジェルマンだ。
まだネイマールやカバーニがいなかった時代から「オシャレ」なアイテムが多くモノグラム柄のユニフォームであったりを発表していた。
今では、我が国日本でもJOURNAL STANDARDやIENAで知られる大手アパレル「ベイクルーズグループ」が運営する「パリ・サンジェルマンストアトウキョウ」を東京の神宮前に構えている。
今回はベイクルーズグループのル・ドームでパリ・サンジェルマンストアトウキョウを手掛ける佐々木氏に話を聞いた。
――そもそも何故アパレルの会社がパリ・サンジェルマンと手を組むことになったのでしょうか?経緯を教えてください。
我々のブランドEDIFICEが20周年記念ということで始めたのが最初です。EDIFICEはフレンチ・スタイルを取り入れたブランドで、フランスにゆかりのあるものとコラボを考えていました。
最初は、カプセル・コレクションのような形で小さい商品数から初めて、半年や1年に1度コラボしていました。
2018年9月14日にポップアップ・ストアという形でEDIFICE渋谷店の1Fでパリ・サンジェルマンストアトウキョウを開始したところ、非常に好評をいただき今年3月14日に増床オープンという形となりました。
――何故、パリ・サンジェルマンというサッカーチームを選んだのでしょうか?
パリ・サンジェルマンというチームは非常にファッションへの感度が高いんですね。
我々は仕事柄、パリのファッションウィーク(通称:パリコレ)などに出向くことが多いのですが、コレットというセレクトショップでパリ・サンジェルマンのユニフォームをローンチするなど情報が目に入ってくるんです。
聞くと、パリ側はデザイナーとコラボしたりしてファッションを意識している。
人気のあるジョーダンブランドとコラボしたりもしています。
――すでにユニフォームサプライヤーとしてNIKEさんがいます。バッティングなどはしないのでしょうか?
NIKEさんが手がけるのはスポーツウェアが中心です。我々はEDIFICEで培ったものをベースにプロダクトしていきます。例えば、ジャケット、トラウザーなどですね。
デザインを少し手の込んだものをアイテムとして展開していく予定ですが、一方でトレンドのスポーツMIXも大事にしています。フレンチスタイル、ストリートスタイルを意識して、少しスポーティな素材やハイテク素材を使ったりしています。
また、フランスのクラブチームだけあり、ファッションやアートを大切にしています。
そうした経緯から、アーティストなどとの取り組みを大切にしている。5月1日には日本人のスケーター兼アーティストの山木真氏とコラボした達磨や切手モチーフのアイテムが発売になります。新元号である令和から“REIWA JAPONISM”をテーマとしています。
――実際にパリ・サンジェルマンストアトウキョウに訪れる客層はどのあたりなのでしょうか?
20代後半~30代を想定しておりましたが、中学生から親世代まで幅広いお客様に訪れてもらっています。また、外国人の方々にも人気です。
世代別の人気アイテムを見てみると、中学生はファングッズやユニフォームなどが人気です。一方で、コアなパリ・サンジェルマンサポーターはデザイナーズコラボのビンテージ・アイテムなどを購入する方も多いですね。
3rdユニフォームのジョーダンブランドとのコラボは抽選販売になるほどの人気となりました。
男性がメインではありますが、ネイマールやカバーニのファンは多いらしく女子でも買っていく方はいます。
また、カップルでの購入や、パリ・サンジェルマンのことは余りよく知らないけれどロゴが好きで買うという人もいます。
最初の頃は小さなコラボ、スポットでやっていたのでEDIFICEの客でサッカーが好きな人がメインであったがお店ができたことで客層が広がり、仕掛けが多くなってきているのが現状です。
――ストアに行くとアイテム数が多く目移りしてしまいます。売れ筋のアイテムを教えてください。
一番の売れ筋はパーカー、フードブルゾンです。街で着れるオシャレなものが大事で、ほかにもロングスリーブのシャツも人気も人気があります。
我々のもう一つの視点として、サッカーを見る、ライフスタイルを充実するためのモノづくりをしています。サッカーをスタジアムで観戦するときに、例えばチケットを入れるポケットを作るだとか、座席に座った時にお尻が痛くならないようにそこを厚くするとか。
今後は、サッカーを見るための服に注力をしたいとも考えています。それはスタジアムで見るというばかりでなく、子供のサッカーを見に行くお母さん、もしかしたら河川敷で見るのに快適な服を模索していくことになるかもしれません。
――今後の展開について教えてください。
我々は、「パリ・サンジェルマンストアトウキョウ」というブランドをやっている認識でいます。「和」を意識して1stコレクションは銭湯でやりましたし、今回も能楽堂で撮影を行いました。
元々オリジナルな部分はパリ側からも信頼があると思っています。そのために、我々、日本のアイテムを本国へ卸していてパリのシャンゼリゼ通りにあるオフィシャルストアでもアイテムが買える予定となっています。
逆にそのうち、日本でもホットドッグやビール片手にパリ・サンジェルマンの試合が見れる環境が整えばいいですね。
店舗情報
渋谷ということだが、駅的には最寄りは明治神宮前(原宿)、渋谷両方からアクセスが可能。明治通りを10分ほど歩いたところにある。
【店舗情報】
店舗:PARIS SAINT-GERMAIN STORE TOKYO
住所:東京都渋谷区神宮前6-23-3
営業時間:11:30-21:00