核軍縮へ「米露対話を」 NPT準備委で田上市長が演説

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第3回準備委員会で演説する田上長崎市長(右下)と松井広島市長(左下)=米ニューヨーク、国連本部

 長崎市の田上富久市長は1日、米ニューヨークの国連本部で開かれている2020年核拡散防止条約(NPT)再検討会議の第3回準備委員会で演説し、核軍縮に向けた米国とロシアの対話や、核兵器禁止条約の早期発効を訴えた。
 田上市長は、米ロの中距離核戦力(INF)廃棄条約が破綻の危機にあると指摘。核保有国に対し「核軍縮に誠実に取り組み、具体的なプロセスを早急に示すべきだ。とりわけ米国とロシアが対話を始める責任がある」と強調した。
 核禁止条約はNPTの軍縮交渉義務の履行に向け国際世論を高める基礎になるとして「一日も早い発効へ努力を惜しんではいけない」とし、被爆75年となる20年に向け「被爆者、市民社会の声を今こそ真摯(しんし)に受け止めてほしい」と訴えた。
 田上市長は世界7756都市が加盟する非政府組織(NGO)平和首長会議の副会長。会長の松井一実広島市長も「過去の核軍縮も国際関係が緊迫する中、指導者が勇気を持って歩み寄り進展した」と演説し、対話の必要性を訴えた。
 日本関連では、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)と原水爆禁止日本協議会(原水協)の担当者も演説した。被団協の濱住治郎事務局次長(73)は「核兵器も戦争もない青い空を世界の子どもたちに届けることが被爆者や全世界の一人一人の使命だ」と述べた。原水協の土田弥生事務局次長(62)は20年の再検討会議を核廃絶への転機とするよう各国に求めた。
 その後、被団協の木戸季市事務局長(79)が16年4月から約940万筆を集めた「ヒバクシャ国際署名」の目録を準備委のサイード議長に手渡した。