小泉氏「人口減克服、日本が先駆けに」 ワシントンで講演

小泉進次郎氏

 自民党の小泉進次郎厚生労働部会長(衆院11区)が3日(日本時間同日夜)、米ワシントンで講演し、国際社会での日本の役割について「人口減少と高齢化という課題の克服に、日本こそ他国の先駆けにならなければならない」と訴えた。

 その上で、尊敬する故ケネディ元大統領が政権構想で使った「ニューフロンティア(新しい開拓地)」を引用し、「人口減少と人生100年時代は、日本のニューフロンティアになる」と強調。「ケネディ大統領のように、私も日本人の底力を引き出し、必要な改革の実行に全力を尽くす」との決意を示した。

 小泉氏は「人口が減少しているからこそ、日本の外に目を向けるべき」と述べ、自由貿易の推進や農産物の輸出拡大などの意義を説明。高齢化が進む中で日本の社会システムにも「変革」が求められているとし、多様な働き方を促進させ、人工知能(AI)などテクノロジーの導入を進める必要性を指摘した。

 父の純一郎元首相にも言及。ブッシュ元大統領との間に結んだ信頼関係が「同時多発テロ以降、日本の外交政策を方向づけた」とし、「父の功績と匹敵するものを残すことは容易でないが、自分のルーツを誇りに思う」と語った。

 地元である横須賀は、「ペリー提督が上陸した開国の地」であり、米海軍第7艦隊の本拠地で「米国外で唯一の米空母の母港」と紹介。「米軍と地域社会の良好な関係は、私の大きな誇りだ」と胸を張った。

 講演は小泉氏がかつて勤務したシンクタンク戦略国際問題研究所(CSIS)で開催。英語で行われ、現地の学生らの質問にも応じた。

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