開幕4戦で未勝利のフェラーリF1代表、「メルセデスが強力なのは間違いないが、その差はわずか」と主張

 フェラーリF1チーム代表のマッティア・ビノットは、勝利を重ねているメルセデスW10は、フェラーリのマシンよりも“わずかに優れた”マシンではあるが、互いのマシンの差は小さいと述べている。

 2019年シーズンの序盤ラウンドで4戦連続の1-2フィニッシュを決めたメルセデスは、6年連続のコンストラクターズタイトル獲得に向けてすでに足場を順調に固めてきている。

 メルセデスは開幕戦オーストラリアGP以降、完璧なパフォーマンスを見せているが、バーレーンGPについては、独走していたフェラーリのシャルル・ルクレールがエンジントラブルで失速するという幸運によってもたらされた勝利であることは認めざるを得ない。

 メルセデスF1代表のトト・ウォルフは、純粋なスピードの点において、W10にはフェラーリのマシンに対し大きなアドバンテージはないと語っており、ビノットもその意見に同意している。

「シーズン4戦が終わり、フェラーリは未勝利だが、メルセデスは4度の優勝を飾った。彼らが非常に強力であることは間違いない。私に言わせれば、確かに彼らにはわずかに優れたマシンがある」とビノットはアゼルバイジャンGP後に語った。

「だが差はそう大きくはないと考えている。ポイントと結果はマシンが持つ真のポテンシャルを正しく反映していない」

「ポールポジションを獲得するのに十分な速さのあるマシンは、全体的に優れたマシンであると考えている」

「レースで我々は彼らほど速くはなかったが、20秒遅れでフィニッシュしたわけではない。セブ(セバスチャン・ベッテルの愛称)はレース終盤では極めて近いところにいた。レースにおけるタイム差や平均ラップタイムをみれば、はっきりと差はあるがそれは小さいものだ」

「それがこの先、彼らに近づくために多くの作業をしなければならない部分だ」

■シャルル・ルクレールもチーム代表の考えに同意

2019年F1第4戦アゼルバイジャンGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)

 アゼルバイジャンGPの予選でクラッシュして決勝日のグリッド順位を下げる前、フリー走行では最速タイムを出していたルクレールは、ビノットと同じ考えを持っている。

「マッティアに完全に同意している。マシンにはポールポジションを取れるポテンシャルが間違いなくあったが、僕がウォールに接触したせいで、すべてのチャンスを失ってしまったんだ」とルクレールは語った。

「だから僕のミスだ。責任を取るよ。決勝の5位は、あのグリッドから達成でき得る最高の結果だったんだ」

「少々がっかりしているが、一方でこの週末からはいくつかポジティブなことを得ることができたと思う」

「予選のペースは間違いなく中国GPよりも強力だったし、レースペースもメルセデスにとても近いところまで出すことができた」

「だから今では先を見据えている。僕たちがより強力になってバルセロナに戻ることは確かだよ」

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