伝説のアニソンシンガーLia、初めてのライブツアー! 「Lia LIVE TOUR 2019 REVIVES」幕開け!

2018年12月、Liaの 久々のワンマンライブ「LIVE 2018 REVIVES」が記録的スピードで即完売となった。それを受けて、急遽全国ツアーとしてリバイブさせた「Lia LIVE TOUR 2019 REVIVES」。待望の初日公演が、元号が『令和』に改元された5月1日「Billboard Live OSAKA」で幕を開けた。「Billboard」の格式の高い厳かな雰囲気に、一切の飾りのない潔いステージセット。純粋に音楽だけで勝負するというLiaの意気込みのようなものが感じられるのか、開演前からフロアは厳粛な雰囲気に包まれていた。

—開演時間。ステージに静かに上がった彼女が、伸びやかで耳障りの良い歌声を発すると、何かに包まれたような安心感が拡がる。それでいて圧倒的な歌唱力は、一気に場内の空気を変え、オーディエンスを彼女の世界に引き込む。

「大阪の皆さんこんばんわー、まいどー!」それまでの「クリスタルボイス」を披露した人物とは別人のようにフランクなトークを展開するとさらに優しい空気に変わる。「実は、大阪でワンマンライブは初めてです」自身のキャリアの中でも、初めての大阪ワンマンという意外な話も飛び出す。それもそのはず、ライブツアー自体が彼女にとって初めての経験なのだ。

「そうそう、そういえば今日から…」と振り返ると、「令和」という筆書きの半紙を無言で取り出し笑いを誘う。Liaが長年多くのファンから愛される理由のひとつに、このユニークなキャラクターというのもあるのだろう。

アニソンシンガーとしてのキャリアが長い彼女は、今回のセットリストに「名曲」と呼ばれる楽曲を多く選んでいる。「ETERNAL WIND~ほほえみは光る風の中~」「OPEN YOUR MIND ~小さな羽根ひろげて~」など……。いずれもオリジナルの世界観を壊さず、独自のアレンジで、Liaワールドに取り込んでいる。時代を超えて歌い継がれる名曲を、新しい時代に、REVIVEさせる事が出来る彼女のシンガーとしての実力は、やはり本物だ。

時に激しいビートをバックに、突き抜けるような真っ直ぐな歌声。時に凛として空気すらも凍りつくような緊張感に満ちた歌声。楽曲の世界に合わせて自在に音楽を操る彼女は、やはり人を魅了する天性の才があるのだと実感した。

「来年20周年を迎えるなんて私自身が信じられません。本当に本当に皆さんのおかげです」深々と頭を下げる彼女にオーディエンスは惜しみない拍手を送る。

アニバーサリーイヤーを前に迎えた新しい時代、その第一歩を多くのファンと迎える事が出来た、初のLIVE TOUR。名古屋、横浜公演を経て、残すところはファイナル仙台公演のみ。スペシャルなセットリストで臨むツアー千秋楽に相応しい彼女のパフォーマンスに期待したい。(文:Yosuke Togii 写真:Kenju Uyama)

© 有限会社ルーフトップ