日本の南海上は夏の気配

熱帯域には熱帯収束帯と呼ばれる、北半球からの北東風と南半球からの南東風がぶつかって雲が多い場所があり、この場所から熱帯低気圧が発生し、台風に発達するものもあります。
冬の間、熱帯収束帯は南半球にありましたが、春になると赤道をこえて北半球に移動してきました。
雲が少なかった北半球の赤道域も雲が増え、現在は、熱帯収束帯上に3つの雲の塊があります。この雲の塊が台風まで発達するかどうか、台風になったとして小笠原諸島などに影響するかどうかは現時点ではわかりません。
日本列島は移動性高気圧に覆われ、爽やかな春の晴天のところが多くなっていますが、日本の南海上は夏の気配です。

気象予報士・饒村 曜

画像について:図 熱帯の3つの雲の塊(2019年5月7日12時の衛星画像)

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