気象庁は7日、4月の天候のまとめを発表した。高気圧に覆われる日が多く低気圧の影響を受けにくかったため、北日本で日照時間がかなり多くなった。北海道の5地点では、月間日照時間が多い方からの1位の値を更新している。
また、東日本では月の前半と終わり頃に寒気の影響を受けたため、月平均気温は低くなった。金沢や富山では、開花したさくら(ソメイヨシノ)に雪が降った。また、10日には東日本で冷たい雨となり、関東は平野部でも雪の降った所があり、関東北部山沿いや甲信で大雪となった。一方、沖縄・奄美は暖かい空気に覆われやすかったことから、月平均気温は高くなった。
旬別の天候
【上旬】
低気圧の通過後に冬型の気圧配置となって寒気の影響を受ける日が多く、9~10日にかけては北日本や東日本の山沿いを中心に雪の積もった所があった。また、太平洋側を中心に高気圧に覆われて晴れの日が多かったため、西日本太平洋側の旬間日照時間は平年比148%と、1961年の統計開始以来、4月上旬として1位の値を更新した。沖縄・奄美では、南からの暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で、降水量は多かった。
【中旬】
北日本では、高気圧に覆われて晴れの日が多かった。また、低気圧に向かって暖かい空気が流れ込んだ影響により、北海道で夏日となった所があった。東・西日本は、高気圧に覆われて晴れの日が多かったが、大陸からの冷涼な空気の影響で気温が平年を下回った時期があった。また、低気圧の影響が弱かったことから降水量は少なく、西日本日本海側ではかなり少なかった。
【下旬】
東・西日本では、低気圧や湿った空気の影響で曇りや雨の日が多かった。26~27日にかけて北海道で雪の積もった所があるなど、北・東・西日本では寒気の影響を受けた日もあった。沖縄・奄美では南からの暖かい空気が入りやすかったため、旬平均気温の平年差+2.3Cと、1961年の統計開始以来、4月下旬として1位の値を更新した。
<月降水量 多い方から1位を更新した地点>
稚内 11.0ミリ(平年比22%)
<月間日照時間 多い方から1位を更新した地点>
北見枝幸 236.7時間(平年比139%)
雄武 244.9時間(平年比140%)
留萌 243.9時間(平年比143%)
根室 260.5時間(平年比147%)
紋別 237.3時間(平年比136%)
この先の天候
最新の1か月予報によると。全国的に暖かい空気に覆われやすく、気温は平年並みか高い見込み。沖縄・奄美は前線や湿った空気の影響を受けやすく、向こう1か月の降水量は平年並みか多くなる見通し。