GW人出73万959人 潜伏キリシタン遺産の来場者倍増

GW期間中、4万3千人を超える人出でにぎわった大浦天主堂=3日、長崎市南山手町

 初の10連休となった今年のゴールデンウイーク(GW、4月27日~5月6日)期間中に、世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の長崎県内の構成資産を訪れたのは5万8602人で、前年のGW(9日間)の約2.2倍となったことが8日、長崎県のまとめで分かった。また長崎県内の主要観光施設30カ所を訪れた人は前年比32.3%増の73万959人となり、現在の調査が始まった2005年以降で最高だった。

 前年はGW期間中に平日が2日あったのに対し、今年は10連休で、期間の前半を除けば天候に恵まれたこともあって全体的な観光客数が大幅に伸びた。その上、潜伏キリシタン遺産は昨年7月の世界文化遺産登録で認知度が向上、長崎県内観光への需要喚起につながったという。

 同遺産の構成資産は軒並み来場者が増加。このうち大浦天主堂(長崎市)の来場者は前年比約2.4倍の4万3085人、旧五輪教会堂(五島市)は約6.2倍の929人だった。

 潜伏キリシタン遺産とは別に、長崎県内30の主要観光施設で来場者が最も多かったのはハウステンボス(佐世保市)。前年比5万2500人増の17万2800人だった。伸び率では、長崎原爆資料館(長崎市)の91.8%増(3万2554人)、一支国博物館(壱岐市)の70.7%増(8737人)などが目立った。一方、30施設への人出が最も多かった日は3日の約9万8千人で、前年で最多だった4日の約10万9千人を下回った。長崎県観光振興課は「10連休の影響で人出が分散したのでは」と分析している。

 主要イベントでは「DEJIMA博」(長崎市)が同9万9千人増の33万人で最多。連休前半の悪天候などもあり「波佐見陶器まつり」(東彼波佐見町)は31万6千人と前年を下回った。

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